木田画伯 後輩投手見て考えるセカンドキャリアの大切さ

2016年09月19日 10:40

野球

木田画伯 後輩投手見て考えるセカンドキャリアの大切さ
木田画伯が描いた西崎聡氏
 日本ハム・木田優夫GM補佐(48)による今回の「木田画伯の球界絵日記」は、プロ野球選手のセカンドキャリアについて。ヤクルト時代の後輩で現在、白寿生科学研究所に勤務している西崎聡氏(34)が8月末の楽天戦(東京ドーム)で始球式に登板。現役引退後も第2の人生で奮闘する姿を見て、その表情はうれしそうでした。
 先日、東京ドームのマウンドにファイターズのユニホームを着た西崎投手が上がりました。といっても、往年のエースの西崎幸広さんではなく、背番号も「21」でなく、「8910」をつけた西崎聡投手でした。

 西崎聡投手と聞いて、分からない人の方がひょっとしたら多いかもしれませんが、07年にJR北海道からスワローズに入団した投手です。

 僕とは3年間、スワローズでチームメートでしたが、通算8試合の登板で勝利を挙げることもなく、10年に引退しています。引退後はファイターズのスポンサーでもある「白寿(はくじゅ)生科学研究所」に就職していて、今回、始球式でマウンドに上がりました。

 実は白寿生科学研究所さんはスポーツ選手のセカンドキャリアに大変、力を入れてくれている企業で、西崎投手の他にも僕の独立リーグ時代のチームメートらも就職しています。スポーツ界にとってセカンドキャリアは常に課題で、選手も不安を抱えています。実際に引退後、仕事が見つからず苦労しているOBもいます。その中で元スポーツ選手の雇用に力を入れてくれる企業が増えているので助けられています。

 残念ながら、ファンの皆さんの前に笑顔どころではないニュースで登場しているOBもいる中、西崎投手は素晴らしい笑顔で東京ドームに現れました。彼の上司に聞いたところ、彼はお子さんが生まれた直後に引退していたので今回、子供たちの前でボールを投げられることを大変楽しみにしていたようです。

 これからたくさんの選手たちが引退後、笑顔で球場に戻って来られるようにファイターズも努力していきたいと思います。(日本ハムGM補佐)

 ◆西崎 聡(にしざき・さとし)1982年(昭57)8月1日、福岡県生まれの34歳。糸島で投手を始め3年夏は福岡大会8強。九州国際大3年のときに明治神宮大会出場。4年秋はリーグ最多勝。JR北海道では05、06年に都市対抗出場。06年大学生・社会人ドラフト3巡目でヤクルト入り。1メートル74、66キロ。右投げ右打ち。

おすすめテーマ

2016年09月19日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム