日本選手のホテルの部屋をノックしたキューバ選手の目的は…

2017年03月03日 10:32

野球

日本選手のホテルの部屋をノックしたキューバ選手の目的は…
WBCに出場するキューバ代表 Photo By スポニチ
 急に、そわそわしてきた。4日後だ。第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の侍ジャパンの初戦。きょう3日から強化試合を2試合戦い、いよいよ開幕する。
 大会が迫る一方で、侍ジャパンを取り巻く現状は芳しくない。大会の目玉でもあった大谷が出場を回避。チームの精神的支柱として大きな存在だった嶋もふくらはぎの張りが回復せず、直前での離脱が決まった。投手陣も不安定で、打線も全選手が万全とは言えない状況だ。とはいえ、米国でキャンプ中だった青木が2日に合流。小久保監督の「あと2試合で万全に仕上げて7日のゲーム(初戦・キューバ戦)に臨みたい」という言葉を信じて最終調整での総仕上げに期待するしかない。

 過去の国際大会としては、01年11月に台湾で行われた第34回IBAFワールドカップの取材が印象に残っている。日本代表は、現巨人監督・高橋由や阿部、当時ダイエー(現ソフトバンク)の井口(現ロッテ)らを擁したプロアマ混成チーム。さらに当時、日南学園3年だった寺原(現ソフトバンク)が招集されて話題となった。準決勝でキューバに敗れ、3位決定戦でも台湾に屈し4位に終わったが、グラウンド以外で国際大会ならではのエピソードがあった。

 ある日本人選手が宿舎ホテルの部屋でリラックスしていると、ドアをノックされた。「外にキューバの選手が立っていて“何か野球の道具をくれ”って。何度もあって、ちょっと勘弁してくれって感じだったよ」。当時はキューバも政治的により厳しい状況だったこともあり、野球道具にも恵まれていなかった状況だった。かく言う記者も、ホテルのロビーで選手の出入りを待っている時にキューバ選手に声をかけられた。「そのスニーカーいいな。俺の靴と交換してくれないか?」。その選手は、どう考えても釣り合わないボロボロのシューズを履いていたが「面白いかも」と思い、交換した覚えがある。

 過去3度のWBCですら、世紀の誤審や考えられないプレーがいくつか起こった。今大会はどんなシーンを見ることが出来るのだろう。侍ジャパンの勝利につながるプレーが、たくさん目撃できたらと願っている。(記者コラム・春川 英樹)

おすすめテーマ

2017年03月03日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム