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勝敗を左右する三塁コーチの判断力 巨人・大西コーチの“準備”とは…

2017年07月29日 12:35

野球

勝敗を左右する三塁コーチの判断力 巨人・大西コーチの“準備”とは…
5月5日の中日戦の初回2死二塁、阿部の左前打で三塁を回る二走・坂本。大西コーチは勢いよく右腕を回す Photo By スポニチ
 プロ野球の監督の仕事は多岐にわたる。選手の状態を見極め、誰をスタメンで起用するか。オーダーの並びをどうするか。投手交代のタイミングや、勝負どころでの代打策…。コンディションを整えるためにベテランに適度な休養を与えるのも、手腕の一つだろう。
 監督をサポートするのが現場で選手に指導にあたるコーチ陣だ。巨人の大西外野守備走塁コーチは昨年から1軍の試合で三塁コーチを務めている。「三塁コーチの判断でホームに突っ込ませるのか、止めるのか。得点に関わる仕事だから難しさを感じるし、だからこそ、やりがいもある仕事だと思う」と話す。

 試合前の練習では、外野手へのノックなどを打つと、大西コーチは決まって三塁コーチャーズボックス付近に立って、フリー打撃を見る。「試合では同じ打球、走者、外野手のスタートのタイミングも、二度と同じことが起こらない。だから、ここから見る景色が大事になる」。

 三塁コーチの判断が勝敗を左右することもある。今年3月のWBC2次ラウンド、キューバ戦。小林の放った詰まり気味の左前打で、二塁走者の松田が同点のホームを踏んだ。勢いよく右腕を回した大西コーチに、小久保監督は「よく(腕を)回してくれた。どういう打球が来たら行くか、誰が守備に就いているかイメージしてくれている」と絶賛。左翼を守っていたデスパイネ(ソフトバンク)の守備力が頭に入っていた。

 高校野球は、全国の地方予選が大詰め。甲子園出場の常連校では、監督の信頼が厚い控え選手が三塁コーチを務めるケースが多い。得点につながるヒットを打った選手、走った選手だけでなく、三塁コーチの判断力にも注目すると、違った面白さがあると思う。(記者コラム・川島 毅洋)

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