オリ安達、意義深い初球宴 同じ難病と闘う人の励みに

2018年07月17日 10:00

野球

オリ安達、意義深い初球宴 同じ難病と闘う人の励みに
オールスターのプラスワン投票で選ばれ、ガッツポーズをする安達了一 Photo By スポニチ
 意義深い初球宴になったはずだ。プラスワン投票でオールスター戦に初出場したオリックス・安達了一内野手(30)。本拠地・京セラドーム大阪で迎えた今月13日の第1戦では、球宴初安打に初盗塁も決めた上に、好守を披露して球場を沸かせるなど存在感を十分に発揮した。
 「良い意味で、本当に野球を楽しめましたね。ヒットも打てたし、盗塁もできた。守備でも一通りできましたし。とても楽しい時間でした。同じ病気の人の励みになってくれたらいいですね」

 16年1月、厚生労働省指定の難病「潰瘍性大腸炎」を発症。ストレスなどが原因で免疫力が低下、下痢や腹痛などの症状が一般的で、症状が改善される寛解と再燃を繰り返し完治が難しいとされる。

 その精神力には、圧倒される。全国各地への長距離遠征による疲労がたたって体調が悪化することもあれば、突然の虚脱感に悩まされ、点滴を打って球場入りしたこともあった。それでも、試合後はできるだけ早く家路に就いて良質な食事や睡眠を確保。毎朝必ず白湯を飲むなど健康管理を徹底し、球界トップクラスと言っていいプレーを見せ続けている。

 今季は16日現在で、全81試合中80試合に出場味方投手陣を救う好守を連発するなどチームを支える。前半戦をソフトバンクと同率3位で折り返した原動力の一人だ。勝負の後半戦、2年連続の黒星発進となったが、「優勝を目指して。後半戦、ここからまた、しっかり戦っていきたいですね」と安達。現12球団一遠ざかる22年ぶりのリーグ優勝へ、表情を引き締めた。球宴に続く勇姿を残るシーズンでも見せ続けることが、きっと同じ病気と戦う人たちの励みになるはずだ。(記者コラム・湯澤 涼)

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