エンゼルス・大谷 好調の秘訣は楽しさ重視の「マドン・マジック」

2021年03月23日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 好調の秘訣は楽しさ重視の「マドン・マジック」
<パドレス・エンゼルス>初回を投げ終え、マドン監督(左)とタッチを交わす大谷(共同) Photo By 共同
 【奥田秀樹通信員の目】14年オフ、カブスの指揮官就任会見でのジョー・マドン監督の言葉が忘れられない。「プレッシャーが楽しさを上回ってはならない」。柔軟な発想で、近年の球界で最も創造的な監督と言われるが、あくまでこの理念を貫き、カブスを108年ぶりの世界一に導いた。大谷の起用にも、これが当てはまる。
 90年代前半にマイナーの指導に携わっていた頃から二刀流に関心を持ち、19年オフにエンゼルスの監督に就任後も大谷がチームにいることへの興奮を隠さなかった。しかし、昨季は「翔平については球団の他のスタッフの方がよく見ているから」とフロントや医療スタッフによる、やや過保護にも映るサポート態勢を容認した。

 だが、就任2年目に向け、オフの間からリアル二刀流の可能性に言及。「今のうちに実験しておかないと。やってみて、彼自身がどんなふうに感じるかを知らないと」と今回、実行に移した。体調面に不安がなく、打撃も好調。大谷に重圧をかけないためにも最良のタイミングだった。

 幸いにも、マドン氏は往年のメジャーの大監督のように、球団で全権を掌握している。近年のメジャーでは編成本部長やGMがボスで、多くの監督は中間管理職の位置づけ。常に「上」に許可を得なければならないが、彼は違う。大谷の二刀流を生かした「マドン・マジック」の本領が発揮されるはずだ。

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