エンゼルス・大谷 究極の二刀流 ルースもできなかったW規定到達へ 今季初登板は4・5Wソックス戦

2021年03月30日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 究極の二刀流 ルースもできなかったW規定到達へ 今季初登板は4・5Wソックス戦
キャッチボールする大谷 Photo By 共同
 エンゼルスのジョー・マドン監督(67)が28日(日本時間29日)、大谷翔平投手(26)を登板翌日に打者起用する新プランを披露。29日(同30日午前11時10分開始)のドジャース戦に「2番・投手」で出場させ、翌30日(同31日)の同戦で打者出場させる可能性を示した。今季初登板は4月4日(同5日午前9時37分開始)のホワイトソックス戦に決定。二刀流で完全復活すれば、同一シーズンで投打の規定到達も夢ではない。
 言葉は徐々に熱を帯びた。マドン監督は29日のドジャースとのオープン戦で大谷を「2番・投手」で起用する考えを明かし、続けてビッグプランを明言。「翌日の体調が良ければ(オープン戦の)最終戦で打席に立つ可能性がある」と登板翌日の打者起用の可能性を示した。

 これまでは日本時代と同様、疲労を考慮して登板前日と翌日は原則、休養に充ててきた。メジャー移籍後は昨年7月27日のアスレチックス戦で登板翌日に初めて打者出場したが、前日の球数が30球と少なかったため。今回は違う。マドン監督は「29日のド軍戦で最も興味深いことは翔平が投打同時出場した後に体の具合をどう感じるかだ」と言うようにシーズンを見据えたテストの意味合いがある。

 公式戦初登板は4月4日のホワイトソックス戦に決定。登板翌日の打者出場にゴーサインが出れば4月だけで投手で4、打者で18試合に出場できる。投手は1試合で7回を投げると仮定すると年間で168回を投げる計算となり、規定の162回を超える。今季、マドン監督は「2番を打たせたい」と大谷を上位で起用する方針。そのため打者は1試合を4・5打席で計算すると同486打席となる。規定の502打席には足りないが「リアル二刀流」の出場も増えれば到達の可能性は十分。元祖・二刀流のベーブ・ルースも成し得なかった同一シーズンでの「規定打席&規定投球回到達」も夢ではない。

 オープン戦で渡米後最速101・9マイル(約164キロ)を計測し打者も5本塁打を放つなど好調を維持するメジャー4年目。29日のド軍戦は3~4回を投げ、最低2打席は立つ予定。21日のパドレス戦に続き2戦連続の「リアル二刀流」で準備を完了する。(アナハイム・笹田幸嗣通信員)

 ▽日本ハム時代の大谷の登板翌日 大谷が登板翌日に打者で出場したケースは日本ハム時代に計3度。そのうち先発出場は優勝争いが佳境だった16年9月22日のソフトバンク戦の1度だけ。前日に「8番・投手」の「リアル二刀流」で8回1失点と好投。9勝目を挙げた翌日に「3番・DH」でマルチ安打を記録した。1年目の13年には2度、登板翌日の途中出場があった。

 ≪メジャー球6種で「壁当て」入念確認≫大谷はドジャース戦登板を翌日に控え本拠地のエンゼルスタジアムで投手調整に専念した。ルーティンの「壁当て」ではメジャー球6球を1球投げるごとに交換。乾燥気候のキャンプ地アリゾナから移動し、改めて触り心地や縫製に微妙なムラがあるメジャー球の感触を確かめた。マドン監督が「今年は彼の年になる」と話すように、7年ぶりのポストシーズン進出に向けて二刀流への期待は高まる一方だ。

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