大谷「リアル二刀流」を米記者が絶賛「全ての米国人が毎日楽しみに待つことになる」

2021年04月06日 02:30

野球

大谷「リアル二刀流」を米記者が絶賛「全ての米国人が毎日楽しみに待つことになる」
<エンゼルス・ホワイトソックス>「リアル二刀流」で出場した大谷 Photo By 共同
 【ア・リーグ   エンゼルス7ー4ホワイトソックス ( 2021年4月4日    アナハイム )】 大谷の「リアル二刀流」でのパフォーマンスに、全米も大きな衝撃を受けた。シアトル・タイムズ紙で長年マリナーズを担当し、本紙コラム「プレスα」でも執筆するラリー・ストーン記者(62)が、その歴史的意義について寄稿した。
 世界から才能ある偉大な選手が集まる大リーグで、この20年間、最も革新的なプレーヤーは誰だったかといえば、私はイチローと大谷翔平の2人の日本選手を挙げる。

 イチローはパワー全盛のMLBで独特のユニークなバットスイングとコンタクト力で、安打を量産。04年、絶対に破られないと言われてきたジョージ・シスラーのシーズン257安打の記録を塗り替える262安打を放った。1920年以来、84年ぶりの快挙だった。09年にはウィリー・キーラーの記録を108年ぶりに上回る大リーグ史上初の9年連続200安打。私はシアトルの記者としてじかに取材できたことを、今でも誇りに思う。

 今年は大谷だ。3年前にもベーブ・ルース以来の二刀流に全米の野球ファンが目を丸くしたが、「リアル二刀流」で、いよいよ潜在能力を全て出してくれそうだ。その第一幕も、私たちの期待を裏切らなかった。ルースは1920年のヤンキース移籍後、二刀流継続を断念。大谷は夢の続きを見せてくれる。

 5回に本塁上で起きたプレーを思えば、決して楽観ばかりはしていられない。過去3年間、彼を悩ませた右肘への不安が消えたわけではないし、二刀流を続ければケガをするリスクはより高くなる。現場の責任者であるジョー・マドン監督は、この起用を続けるのか、制限を加えるのか、おそらくシーズン中に難しい決断を迫られるのだと想像する。とはいえ、今日はネガティブな話はやめておこう。

 そもそも捕手のスタッシが5回2死、普通に空振り三振の球をミットに収めていれば、3―1とリードして5回を終了。歴史的な試合で、勝ち投手&先制本塁打と最高の結果を手にしたはず。運悪く、そうはならなかったが、全米中継された試合で全米のスポーツ界に与えた衝撃は、とてつもなく大きい。今年はスポーツファンにとどまらず、全ての米国人が「リアル二刀流」を見たいと、毎日楽しみに待つことになる。

 ◆ラリー・ストーン カリフォルニア州ウィッティアー生まれの62歳。現在はワシントン州在住。86~96年にサンフランシスコ・エグザミナー紙などでジャイアンツを担当。96年からシアトル・タイムズ紙でマリナーズを取材し、現在は遊軍。

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