プロのマウンドに立つ息子に変わらぬ精神力の強さを見た 初勝利を挙げた阪神・伊藤将の父・正宏さん手記

2021年04月08日 05:30

野球

プロのマウンドに立つ息子に変わらぬ精神力の強さを見た 初勝利を挙げた阪神・伊藤将の父・正宏さん手記
阪神・伊藤将司の父・正宏さん Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神7ー1巨人 ( 2021年4月7日    甲子園 )】 将司、初勝利おめでとう。試合は球場で見たかったけど、都合がつかず、千葉の自宅でテレビ観戦していました。ずっとドキドキしていましたが、勝ててホッとしています。
 プロ初登板だった3月31日の広島戦も“打たれたらどうしよう”と緊張しながらテレビの前で応援していましたが、今回は甲子園での初登板が巨人戦ということで、さらに緊張して、不安でたまりませんでした。高校時代から立ち上がりは安定しないこともあり、3回ぐらいから、ようやくエンジンがかかるタイプでした。序盤は特に気がかりでしたが、落ち着いて、よく投げていたと思います。

 春季キャンプから将司の様子はYouTubeに挙がる動画を見て、常に気にかけていました。本当は間近でタテジマのユニホームを着た姿を見たかったですが、コロナ下ということと、こちらから連絡すると気を使ったり、あれこれ考えてしまうと思い、メディアの情報を頼りにして見守っていました。

 将司が投げている姿を見ると、ふと昔のことを思い出します。小学生の頃は学校から帰ってくれば家で一緒に練習するのが日課で、ノックや投球練習を日が暮れるまで一緒にやったことが、懐かしく思います。本当に野球が大好きで、休日には友達と一緒に野球のテレビゲームをずっとやっていたことや、プロ野球のひいきチームはなかったはずなのに、関西へ旅行に行った時には阪神の帽子や上着を買って帰ってきたこともありました。今思えば、この頃から阪神と、ご縁があったということですね。

 大学4年の時には左肘をけがをして、2カ月ぐらい投げられない時期もありましたが、「何とかなる」とケロッとしていて、弱いところを一切見せませんでした。当時から気持ちの強さには感心していました。その年のドラフト会議では指名漏れも経験し、私がどう声を掛けようかと思っていたところ「社会人野球で頑張るから大丈夫」と自ら切り出して気持ちを切り替えたのには驚きました。負けず嫌いで決して弱音を吐かない強い精神力は武器です。プロでもうまくいかないことはたくさんあると思いますが、自分を見失わず、前に進んでいけば大丈夫だと信じています。

 ここからが本当のスタートだと思います。関西だけではなく、関東の方でも紙面で大きく扱ってもらえるぐらい、活躍していってもらいたいです。

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