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巨人4年ぶりVへ「M9」 阿部監督02年原監督以来の新人指揮官初点灯 12回ドロー死闘

2024年09月19日 05:30

野球

巨人4年ぶりVへ「M9」 阿部監督02年原監督以来の新人指揮官初点灯 12回ドロー死闘
<巨・D>試合後、ファンにあいさつする阿部監督(左) (撮影・西川 祐介) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   巨人2-2DeNA ( 2024年9月18日    東京D )】 巨人は18日、DeNA戦に延長12回2―2で引き分けも、優勝マジック「9」が初点灯した。1点を追う8回1死二、三塁、岸田行倫捕手(27)の二ゴロの間に三塁走者・岡本和真内野手(28)が、ヘッドスライディングで同点の生還。阿部慎之助監督(45)の「ギャンブルスタート」のサインで貴重なドローに持ち込んだ。最短なら23日、20年以来4年ぶりの歓喜の瞬間を迎える。
 4時間23分の激闘。今季7度目の引き分けで勝つことはできなかったが、待望の優勝マジック「9」が点灯した。東京ドームのビジョンでも、カウントダウン開始が知らされ、ファンからは歓声が上がった。試合後、ベンチ裏ですぐにミーティングを開催した阿部監督は「“マジックはついたけど、ついていないようなもんだ”ってね」と帰り際にナインに伝えた言葉を明かし「浮かれるのはマジック1(になってから)だって」と続けた。

 粘りが呼んだドローだった。1点を追う8回、先頭・岡本和が四球。1死二、三塁と好機が広がり、DeNA内野陣は前進守備だった。岸田の二ゴロで三塁走者・岡本和が「ギャンブル(スタート)だったので行きました」とインパクトの瞬間にスタート。気迫のヘッドスライディングで生還し「そのままいったほうがいいかなと」と振り返った。阿部監督は就任直後から、いかに1点をもぎ取るかを浸透させてきた。優勝争い大詰めの中で、内野ゴロで追いついた攻撃は「阿部野球」のひとつの象徴だった。

 試合前の円陣。声出しを担当したのは浅野だった。15日の中日戦から務めて2連勝。縁起を担いで3試合連続で託された19歳は、袋からお守りを取り出して全員に配った。「僕は優勝したくてしたくて、神社に行ってお祈りしてきたんですけれど、まだ足りないなと思って、一人一つお守りを買ってきました」。勝利への思いを込め、前日のオフにわざわざ出かけて手に入れた。「これは持っている力を奮い立たせるって意味があるみたいなので、この6連戦、奮い立たせて頑張りましょう!」と鼓舞されたナインが驚異の粘りを見せた。

 阿部監督にとって、02年の原辰徳監督以来球団では22年ぶりの新人監督の優勝マジック点灯。それでも、2位・阪神とは1・5ゲーム差に縮まった。残り11試合。岡本和も「(マジックは)意識せず残り試合勝てるように」と気持ちを一段と引き締めた。(川島 毅洋)

 ≪優勝なら6人目の快挙≫巨人のマジック点灯は20年以来4年ぶり。今季は阿部新監督が率いているが、チームで新監督がマジックを点灯させるのは、02年の原辰徳監督以来22年ぶりだ。なお、巨人で新監督が優勝すれば、36年秋の藤本定義、43年中島治康、61年川上哲治、81年藤田元司、前記の原監督に次ぎ6人目となる。

 ≪最短優勝は23日≫巨人が引き分けに持ち込み、DeNAの自力優勝の可能性が消滅。これで2位以下全チームの自力Vが消滅したため、巨人に優勝へのマジックナンバーが初点灯した。マジック対象チームは2位の阪神で、阪神が残り試合に全勝すると79勝58敗6分けで勝率.577。巨人は阪神との残り2試合を除く9試合に全勝なら79勝57敗7分けで勝率.581と阪神を上回るためマジックは9になる。なお、現日程での最短Vは23日。

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