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阪神・佐藤輝 「もう完璧な一発」自画自賛の特大15号決勝ソロで首位巨人に2差再接近

2024年09月22日 05:15

野球

阪神・佐藤輝 「もう完璧な一発」自画自賛の特大15号決勝ソロで首位巨人に2差再接近
<D・神>10回、勝ち越しソロを放った佐藤輝(撮影・島崎 忠彦) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神6ー5DeNA ( 2024年9月21日    横浜 )】 阪神は21日、延長10回の末、DeNA戦(横浜)を6―5で制した。同点の10回1死、5番・佐藤輝明内野手(25)が、相手7番手のウェンデルケンから特大の15号決勝ソロを放って激闘に終止符を打った。絶対に負けられない一戦で、チームトップとなる13度目の決勝打をマーク。和製大砲が打点を挙げた試合は12連勝となった。チームは首位・巨人まで2ゲーム差に再接近。奇跡の逆転優勝へ向け、きょう22日からは宿敵との甲子園決戦2連戦に臨む。輝のバットが火を噴けば、絶対に勝テルはずだ。
 試合前から、横浜スタジアムには左翼から右翼方向へ強い風が吹いていた。シーズンのおよそ半分の打席で、本拠地・甲子園特有の右翼から左翼方向へ吹く“浜風”と戦うことを運命づけられている佐藤輝。望外の追い風に、胸を高ぶらせて試合に臨んでいた。そして、5―5で迎えた延長10回1死無走者の5打席目。その照準を右翼スタンドに定め、打席へと向かった。

 「いい風も吹いていたので。ちょっと一発狙っていきました」
 カウント2―1からウェンデルケンの内角高め直球に、フルスイングを仕掛けた。

 「もう完璧な一発が出たと思います。(感触は)ありました」
 打った瞬間、確信した。珍しくその場に立ち止まって打球の行方を見守り、右翼席上段へ飛び込むと同時に、右手に持っていたバットを高々と天に突き上げた。そして、その余韻を味わうかのようにゆっくりとダイヤモンドを回り、虎党の歓声を一身に浴びた。特大の15号ソロで、総力戦に終止符を打った。

 予兆は…なかったようだ。4点リードの5回1死一、三塁の3打席目では痛恨の二ゴロ併殺に倒れており、岡田監督からは「なあ。(ヒットを打つ8回の4打席目までは)全然やったけどな。ゲッツーで流れ変わったと思ったよ」と試合がもつれた一要因に挙げられる始末。決勝弾も、お褒めの言葉にあずかることはなかった。

 とはいえ佐藤輝が打点を挙げれば勝つ――も事実。これで打点を挙げた試合は8月8日のヤクルト戦から1分けを挟み12連勝。そのバットは、試合のムードを一変させる魅力を秘める。負けられない大一番で、チームトップとなる13度目の決勝打。一戦必勝の戦いが続く中、これほど頼もしい存在はいない。

 首位・巨人が広島に敗れ、再び2ゲーム差に接近。この日の1勝で、最短25日に優勝マジック5が点灯する可能性も出てきた。そのためには、きょう22日からの甲子園決戦2連戦に連勝することが絶対条件となる。「本当に2つ勝ちに行けるように頑張ります」。そう言葉に力を込めて帰りのタクシーに乗り込んだ背番号8が打てば必勝。残り7試合。そのバットで猛虎に、球団初のリーグ連覇を後押しする追い風を吹かせる。(石崎 祥平)

 ≪巨人に連勝なら最短25日M5点灯も≫阪神はDeNAに勝ち、広島に敗れた首位・巨人とのゲーム差は2に縮まった。阪神がきょう22日から巨人に2連勝しても巨人のM6は消えないが、2連勝すれば25日にマジック点灯の可能性がある。条件は巨人が阪神2連戦と25日のDeNA戦まで3連敗し、DeNAが22日からのヤクルト2連戦で2連勝以外の場合、巨人のマジックが消え、試合のない阪神にM5が点灯する。

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