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ソフトバンク4年ぶりV! 小久保監督、就任1年目でリーグ制覇! 受け継いだ「王イズム」

2024年09月23日 21:21

野球

ソフトバンク4年ぶりV! 小久保監督、就任1年目でリーグ制覇! 受け継いだ「王イズム」
<オ・ソ>リーグ優勝を果たし、胴上げされる小久保監督(上)(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 マジック「1」としていたソフトバンクが23日、オリックスに勝ち、4年ぶり22度目(1リーグ時代を含む)のリーグ優勝を決めた。小久保裕紀監督(52)は就任1年目でリーグ制覇。優勝が決まると、安どの表情で満面の笑み。ナインらの手で8度胴上げされた。
 「この日のために頑張ってきた。選手たちに胴上げしてもらって本当に最高でした」と感無量の心境を口にした。

 23年10月23日。小久保監督が就任会見で明かしたテーマは「王イズム」の継承だった。「主力が先頭に立って引っ張るチームづくりをしていきたい」と力強く誓った。

 中心になったのは4番を任せた山川だった。ただ、5月末から突然、30試合連続本塁打なしのスランプに。球宴第1戦前夜、札幌市内の日本料理店で悩める主砲に「覚悟を決めておけよ。どんなに悪くても4番から外さんからな。逃がさんよ」と語りかけた。また、違う場面では「俺の99年より打ってるよ。おまえが全然、上や」と緩急巧みに言葉を織り交ぜた。

 ダイエー初優勝の99年に4番に座っていた男は似たような経験をしている。球宴前まで打率・185。重圧に耐えられず、王監督へ「4番を外してください」と直訴した。答えは「俺は外さない」。山川の不振もあり、7月上旬にチームは急失速し、2位に6ゲーム差とロッテに接近された時「揺らいでいる気持ちがあった」と信念を曲げそうになった。ただ「俺自身がそこはぶれない」と踏みとどまる。くしくも四半世紀前の恩師と同じ決断。そして山川はよみがえる。「王イズム」の継承者となった。

 監督をやりたいイメージは、入団時から抱いていた。ただ、実際に指揮して思ったことは「景色ってそこに立たないと見えない。1軍監督になって、初めて王さんがようここまで我慢したなとちゃんと分かる」だった。毎日、野球のことを考えた。好きな酒ももっぱら「ビール2本とレモンサワー1本」のみ。髪の毛は白いものが一気に増えた。重圧に耐えることもまた「王イズム」から学んだ。

 集中力が切れることもある。そんな時は決まって小説の世界に飛び込む。「論理的に物事を考える脳が、小説を読むと描写になる。水滸伝を読んで英傑たちが戦う時、どんな戦場でどんな馬に乗ってるかは頭に浮かんでくる」。そうやって脳内をリセットし、自らの“戦場”へ向かう。

 監督就任1年目での初優勝は、球団にとっては4年ぶり22度目となるリーグ制覇(1リーグ制含む)となった。節目となる20度目のリーグ制覇。次の標的はCSを突破し、日本一をつかむことだ。指標とした「美しい野球」が、そこで結実する。

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