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CS進出争いで奮闘するロッテ 残り8試合で最後にものを言うのは精神論ではない「気合」だ

2024年09月23日 08:00

野球

CS進出争いで奮闘するロッテ 残り8試合で最後にものを言うのは精神論ではない「気合」だ
ロッテ・村田打撃コーチ Photo By スポニチ
 パ・リーグはソフトバンクのリーグ優勝がほぼ決定的となり、残るはCS進出争い。2位・日本ハムが一歩抜け出し、3位のロッテと4位の楽天が最後の椅子を争う形となっている。
 今季のロッテの戦いを振り返ると、同じ投手に同じようにやられるパターンが多かったように思う。以前、村田修一打撃コーチに対策を尋ねると「気合かな」という答えが返ってきた。これだけ書くと、「精神論?」と誤解を招きそうだが、村田コーチの真意はもっと深いところにある。

 チームには打撃コーディネーター、アナリストが在籍し、あらゆるデータを分析、選手個々の動作解析などもしており、打撃コーチは科学的な根拠をもとに指導。試合前には選手に対戦相手の特徴や配球などのデータを提示し、助言もする。通算360本塁打を誇る村田コーチがアナリストのデータをもとに、自分ならどう攻略するかを具体的にイメージし、それを選手に伝えたこともある。ただ、あくまでも実際に打席に立ち、投手と対峙(たいじ)するのは選手個人。例えば、ある投手は真っすぐでカウントを稼ぐととか、勝負球はスライダーが多いとかいうデータがあったとしても、その選手の、その打席でデータ通りの配球をしてくるとは限らない。相手もデータを駆使した配球で攻めをくる中で、最終的にどのボールに対してスイングを掛けるかは選手が自分で判断するしかない。

 「準備の段階までは一緒にやれるけど、ネクストバッターズサークルから先に行ってしまえば、僕らにできることはないんです。突然、技術が向上することもない。だから、覚悟を決めるっていうのかな、最後は気持ちの部分で相手を上回っていかないとね」

 お互いにできる限り最善の準備をするのが当たり前のプロの世界。現役時代から「男・・村田」と呼ばれ、幾度も厳しい戦いを経験してきた村田コーチだからこそ、最後に勝敗を分けるものは?の答えが「気合」ということなのだと思う。

 ロッテの現時点でのチーム打率はリーグ2位の2割5分と、同4位だった昨季の2割3分9厘からアップ。まだまだチャンスにあと1本が出ない印象が強いが、得点圏打率は昨季の・239から今季は・249と大幅に向上している。

 泣いても笑って残り8試合。自分たちの力を信じ、熾烈(しれつ)な戦いを「気合」で乗り切って、まずはCS進出を勝ち取ってほしい。(ロッテ担当・大内 辰祐)

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