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オリ・安達「またTとオリックスバファローズを強くしたい」有終の内野安打締め

2024年09月25日 05:20

野球

オリ・安達「またTとオリックスバファローズを強くしたい」有終の内野安打締め
ファンに挨拶する安達(撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   オリックス2―9西武 ( 2024年9月24日    京セラD )】 最後まで遊撃にこだわった安達らしい結末だった。中嶋監督に希望した定位置で8回に飛球とゴロを処理すると、最終打席となった8回先頭では遊撃への内野安打。全力で一塁を駆け抜け、瞳を潤ませた。
 「必死すぎて、(走塁で)捻挫しそうで。(守備は)まだいけそうですね(笑い)。やっぱり守りやすかった」

 16年1月に国指定の難病・潰瘍性大腸炎で緊急入院。真っ先に「やめようと思った」失意のどん底に落ちながらも、同じ病気を患う人たちに希望を届ける使命を胸にここまで戦ってきた。「“自分も同じ病気なんです”、“頑張ってください”って手紙をくれる人も結構いる。自分がここまでできたのは、そういう人たちの励ましが多かったので。そういう人たちのために、頑張れた」。21年から続けている日本炎症性腸疾患協会への寄付活動を、「試合出場数×1万円」に設定したのも、できる限り試合に出ている姿を届けたい思いから。「同じ病気の人が見ていて、“きょうも(試合に)出ていないな”と思うだろうから。いつも試合に出るつもりでグラウンドには来ていた」。練習開始前は大丈夫でも練習後に突如体調を崩すなど、波のある体調の変動に付き合いながらも、自らの“居場所”に立ち続けようとした。

 同学年のT―岡田とそろって現役を引退。「またTとオリックスバファローズを強くしたい」といつかのカムバックを宣言し、ユニホームを脱いだ。(阪井 日向)

 ◇安達 了一(あだち・りょういち)1988年(昭63)1月7日生まれ、群馬県出身の36歳。榛名、上武大、東芝を経て11年ドラフト1位でオリックス入り。俊足好守の内野手として14年はともにチーム最多の143試合出場、45犠打。24年から内野守備走塁コーチを兼任。通算1176試合で打率・245、36本塁打、325打点、127盗塁。1メートル79、80キロ。右投げ右打ち。

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