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アストロズ・菊池雄星 レギュラーシーズン最終登板は6回4安打2失点、自責0で降板 今季10勝目ならず

2024年09月26日 05:10

野球

アストロズ・菊池雄星 レギュラーシーズン最終登板は6回4安打2失点、自責0で降板 今季10勝目ならず
アストロズ・菊池雄星(AP) Photo By AP
 【ア・リーグ   アストロズ1-8マリナーズ ( 2024年9月25日    ヒューストン )】 アストロズの菊池雄星投手(33)が25日(日本時間26日)、本拠でのマリナーズス戦に先発し、6回4安打2失点(自責0)で無念の降板。今季10勝目はならなかった。
 たった1つのプレーで菊池のリズムが狂ってしまった。1―0と1点リードで迎えた6回だ。この回先頭のマ軍の9番・ムーアの打球は三塁正面への力ないゴロ。だが、三塁手・ホイットコムがグラブの先に当てて捕球できず、出塁を許してしまった。気にする素振りもみせずにマウンドに戻った菊池だったが、続くロブレスにはこの日初めての四球を与えた。続く2番・ロドリゲスは見逃し三振としたが、3番・ローリーの三塁前へのボテボテのゴロがこれまた内野安打になってしまった。1死満塁。ここで4番・アロザレーナはこの日最速の97・2マイル(約156・4キロ)速球で空振り三振。菊池の意地の速球だった。だが、続くターナーに初球を左翼線に運ばれ、2点を奪われた。6回を投げ、2失点も自責0だったが、試合は逆転され、6回98球で降板となった。

 4年連続の地区優勝を果たした興奮が冷めやらぬ雰囲気の中、菊池は堂々の投球を続けていた。立ち上がりは右打者の外角への球が抜けて大きく外れたり、変化球が引っかかりすぎてショートバウンド投球になったりと、やや制球に苦しんだ。2回は先頭・アロザレーナに対し9球で空振り三振に。続くターナーにも9球を要して中飛に打ち取った。わずかな制球の狂いが、相手打線の粘りを許す結果となっていた。

 だが、3回から投球内容がガラリと変わった。自らの投球を修正して3回はわずか8球で三者凡退。4回は速球で押す投球に切り替えて空振り三振、左飛、空振り三振の三者凡退に抑え、最速96・7マイル(約155・6キロ)もマークした。5回まででわずか2安打無失点、6奪三振、無四球。文句なしの投球だったが、たった1つのミスで流れが変わってしまった。

 チームは前日24日同25日)に同じマリナーズに勝って4年連続13度目の地区優勝を果たした。ただ、菊池はこの日のデーゲーム登板に備えて試合途中に球場を後にしたため、ナインの歓喜の輪にもシャンパンファイトにも加わることができなかった。ジョー・イスパーダ監督は「一緒に優勝を祝えたら良かった」と残念がったが、続けて「彼がプレーオフで何を見せてくれるのか、待ちきれない」と大きな期待を寄せていた。加入後、ここまでの9試合に先発して5勝負けなし(チームは9連勝)と“不敗神話”を継続していただけあって、菊池のチームにおける存在感は非常に大きくなっていた。

 菊池もこのほどスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」の取材に対し、オフにFAとなった場合を念頭に「(アストロズから)オファーをいただければ嬉しい。ここにいるのは居心地が良い。ぜひ勝てるチームにいて、ワールドシリーズのチャンピオンシップを目指したい」と“残留”に前向きな姿勢を示していた。

 チームとともにワールドシリーズを目指す意味でも大事なマウンドで、試合は逆転を許したものの、6回を4安打2失点(自責0)、8奪三振、1四球で防御率は4・05。堂々の投球を存分に披露した菊池の存在感は、さらに大きなものになったに違いない。

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