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法政大学【対東大1回戦】熊谷“宮台斬り”で5連勝! 奇跡Vに望みつないだ

2017年05月22日 05:30

野球

法政大学【対東大1回戦】熊谷“宮台斬り”で5連勝! 奇跡Vに望みつないだ
試合を締め雄叫びをあげる熊谷(C)スポーツ法政新聞会 Photo By 提供写真
 【対東大1回戦   立大3-2東大 ( 2017年5月20日    神宮 )】
 第1試合で明大が先勝し、逆転優勝の可能性が残された法大。先発長谷川が先制を許すも、7回1失点の好投をみせると打線は4番中山の適時打などで逆転に成功。その後は3番手の“天敵”宮台からなかなか得点を奪えない。だが2番手の熊谷が失点を許しながらもなんとか抑え先勝を飾った。

 「絶対に負けられない戦い」。法大は優勝に向けて、このカードはその言葉がふさわしい戦いとなる。他大との兼ね合いもあるが、このカードで2連勝することが逆転優勝の絶対条件だ。まずは明大が立大から1勝を挙げ、優勝の可能性がまだまだ残る一戦。選手たちも優勝に向けて互いに声を掛け合い、1つになっているように見えた試合前練習だった。ここまで勝ち点0と厳しい戦いを強いられている東大も、最終戦に勝ち点を収めようという想いが強く、両校の「負けられない」という思いがぶつかり合った。

 法大先発はここまで2勝を挙げ、防御率も2.83と安定した投球を見せる長谷川裕也(経4)。1回は3者凡退でしっかりと仕留め、堂々の立ち上がりを見せる。試合が動いたのは2回、東大の攻撃。1死から5番・楠田創が右翼手の前に落ちるアンラッキーな安打を放つ。次打者の犠打があり、2死、二塁から7番森田穣が長谷川の真ん中に甘く入った4球目を上手くとらえた。遊撃手・相馬優人(営2)のジャンプは惜しくも届かず、左前に運び先制となる適時打を挙げられた。しかし動揺もなく後続を打ち取り、最少失点でこの回を切り抜ける。

 長谷川に援護をしたい法大打線だが、東大先発の濱崎貴介に2回まで連続で三者凡退に抑えられる。3回、先頭の中村浩人(営3)が死球、続く舩曳海(キャ2)が左中間に二塁打を放ち、無死二、三塁の好機を作る。1死から1番・相馬はフルカウントから四球を選ぶと、1打席目にもフルカウントまで球を見たものの、空三振に倒れた相馬は反省を生かせた。満塁の場面で迎えるのは今季初先発の原田寛樹(法3)。4球目が背中に当たり、押し出し死球という結果で同点に追いつく。結果はどうであれ、原田の執念がこの結果を呼び込んだ。

 援護をもらった長谷川はその後も危なげない投球で東大打線を翻弄する。失点は2回の1失点のみ。7回を95球で投げ切り、勝利につながる良い流れを作った。打線は5回、濱崎から変わった山下大志から相手のミスもあり満塁の好機を作る。打席には不動の四番・中山翔太(人3)。「1、2打席目に凡退していたので、思いきり初球から振ろう」という意気込みで打席に向かった。強い思いは通じ、初球をフルスイングし、打球は軽々と右前へ。均衡を破る適時打を放った。その後福田光輝(人2)の遊ゴロの間に1点を挙げ、3−1とリードを広げる。5回途中からはリリーフとして宮台康平がマウンドへ。今季はなかなか思うような投球ができていない中で、今日は山下大が作ったピンチを凌ぎ、法大打線も大量得点を挙げられない。

 法大は8回から熊谷拓也(キャ4)が登板。中継ぎに転向した後は防御率2.20。持ち味の直球を兼ね備え、チームの勝利に貢献している。8回表は三者凡退に抑え、迎えた最終回。先頭の3番・山田大成にいきなり死球を与え、その後安打などで一死満塁のピンチを招く。迎えた7番・森田に対しての3球目が本塁前でバウンドし、まさかの暴投で1点差に詰め寄られる。7番・森田に四球を許し、再び満塁とされる。2死で迎えたのは、打撃にも定評のある投手の宮台。絶体絶命の場面で熊谷は強気の投球を見せた。2ストライクに追い込んだ後の3球目はボールになったものの、この日最速の150キロを記録。その投球にスタジアム全体からどよめく声が上がった。そして4球目は落差のあるフォーク。宮台のバットは空を切り、三振に打ち取ってゲームセット。法大に第一戦の軍配が上がった。

 逆転優勝へ一歩前進した法大。青木監督は試合後「優勝は他力本願。目の前のことをしっかりやるだけ」と、明日を見据えて話した。終盤は東大ペースになってしまった今日の一戦。明日は序盤から法大が主導権を握り、優勝へさらに望みをつなげられるような試合に期待したい。(スポーツ法政新聞会 岡崎祐平)

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