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法政大学【対慶大3回戦】また救援陣乱調... 反撃むなしく連勝ならず

2017年09月27日 05:30

野球

法政大学【対慶大3回戦】また救援陣乱調... 反撃むなしく連勝ならず
先発した菅野(C)スポーツ法政新聞会 Photo By 提供写真
 【対慶大3回戦   法大5-9慶大 ( 2017年9月26日    神宮 )】
 1勝1分で迎えた3回戦。法大は1回戦で完封した菅野が先発するも、初回に暴投などで先制されてしまう。5回に代打舩曳の適時打などで同点にするも、直後に2番手の内沢がまさかの3ランを浴びるとその後も失点を重ねてしまう。打線は9回に2点を返すも、反撃はそこまで。勝ち点の行方は4回戦に持ち越しとなった。

 引き分けとなり迎えた慶大戦第3ラウンド。先発は前回登板で完封勝利を挙げた菅野秀哉(キャ3)。今日も好投が期待された。

 しかし初回に先制点を許してしまう。安打と四球で走者を貯めると、5番の清水翔太を打席に迎える。ここで菅野が。バッテリーミスで痛い先取点を奪われてしまう。その後清水翔に適時二塁打を浴びてしまった。

 打線は4回まで1安打と完全に沈黙。なんとか反撃したい5回に向山基生(営3)らの安打で満塁の好機を演出すると、打席には代打の舩曳海(キャ2)。粘って右前適時打を放つと、続いて1番の相馬優人(営2)が打席に。初球を叩くと打球は右前へ。これで同点となり、相馬は塁上でガッツポーズ。

 流れをつかんだかに思えたが、その裏に代わったばかりの内沢航大(キャ1)がピンチを招く。1死一、二塁で2番の瀬尾翼を迎える。2球目をフルスイングされると打球は左翼スタンドへ。大きく突き放される3ランとなった。ここで、これまでピンチの場面で相手打線を封じてきた落合竜杜(法1)がマウンドにあがる。5回は落合の好投によりなんとかそれ以上の失点は防いだが、続く6回に再びピンチが訪れる。マウンドには5回に引き続き落合。先頭打者である清水に対して投じた2球目は確実に打ち取った当たりだったが、三塁手の福田光輝(人2)が身体ではじいてしまいまさかの失策。続く打者が清水翔を送ると、迎えるは今季不調で7番を打っている郡司裕也。不調さを感じさせないスイングで右翼線へ打球を運ばれ、清水が生還しさらに1点を追加される。7回には法大が好機をつくる。1アウト一、二塁で一打同点の場面で打席に立つは主将森龍馬(キャ4)。前日の試合にサヨナラの場面で代打に送られたものの一邪飛に倒れ試合を決めきれなかっただけに今日こそ安打が期待されたが「力不足としか言えない」と遊ゴロで併殺をとられる。流れを持ってこられなかった法大は、その裏こそしのいだものの、8回裏にまたも清水を先頭で出塁させ、郡司を迎える。それまで好投を続けていた高氏祥太(文2)だったが、2球目を左中間スタンドに運ばれ、この日3本目となる本塁打を献上。法大にとってダメ押しの2点となった。最後の逆転のチャンスとなった9回は先頭の中山翔太(人3)が死球で出塁すると、福田も右前安打で続き、無死一、三塁とする。向山の打席で、相手投手である高橋佑樹の暴投の間に中山が生還し、ようやく1点を返した。向山も左前二塁適時打を放ち、福田もホームに還りさらに1点を追加。2点目で、法大スタンドがイケイケムードに包まれ始めたが、反撃はここまで。後続は三振、三直、遊ゴロと打ち取られ、敗戦を喫した。

 今日の敗戦の要因は、繋がりを欠いた打線にもあるが、それ以上に3本の本塁打を含む10安打を許した投手陣にあるだろう。明日の先発は長谷川裕也(経4)が予測されるが、持ち前の制球が安定した投球で相手打線を最少失点に抑え、打者に流れを持っていけるかが明日の試合の鍵となる。長谷川は9回全てを投げ切らないことが推測されるため、今日崩れた抑え投手陣がどこまで調整をしてこれるかにもかかっているだろう。

 明日負けると、空き週を経て同じく勝ち点のない6位の東大と共に勝ち点なしのまま対決することになり、恐怖の最下位も見えてくる。「勝ち点は落とせないので、死に物狂いで戦う」という森主将の言葉通り、選手全員が死に物狂いで戦い、そして必ず勝ち点を奪取してほしい。(スポーツ法政新聞会 石川大悟・中西陽香)

 【クローズアップ】相馬優人 (殊勲の同点打を放つ 常に前向きなスマイル番長)

 5回に同点適時打を放つと、塁上でガッツポーズ。待ちに待った一本に笑顔がこぼれた。

 相馬優人(営2)は苦悩の中にいた。昨季、法大勢で唯一のベストナインを獲得し攻守の要として活躍した相馬。しかし、オープン戦では調子が上がらず「光が見えてこない」と弱音を吐いたこともあった。今季開幕後、スタメンこそ獲得したものの打撃の不調を抜け出すことはできず。昨日の試合では「僕に敗因がある」と声を振り絞った。

 だからこそ今日の一本には意味がある。夏のオープン戦後もグラウンドに残って練習、昨日の試合後もメンバー外の選手の打撃練習に加わった。焦りと悔しさを乗り越え放った一打。その裏には人知れぬ努力の日々があったのだ。

 いいときがあれば悪いときもある。それでも心を奮い立たせ、打てないときは持ち前の守備力でチームを幾度も救ってきた。まだ2年生。それでも「あいつだったら打ってくれる」と森が語るようにチームに欠かせない存在だ。どれだけ不振に悩んでも、打てない恐怖より不振を楽しむ気持ちの方がずっと大きい。「チャンスは好きです」。目を輝かせて力強くそう言った。相馬にはやはり笑顔がよく似合う。(スポーツ法政新聞会・下河辺果歩)

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