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法政大学【対早大2回戦】“東大ショック”払拭! 菅野連続完投&毛利弾で勝ち点奪取

2017年10月19日 05:30

野球

法政大学【対早大2回戦】“東大ショック”払拭! 菅野連続完投&毛利弾で勝ち点奪取
本塁打を放ち、笑顔でホームインする毛利(右)(C)スポーツ法政新聞会 Photo By 提供写真
 【対早大2回戦   法大3-0早大 ( 2017年10月17日    神宮 )】
 止まない雨はなかった。2日間の順延を経て迎えた2回戦。法大は勝ち点奪取へ1回戦完投勝利を挙げた菅野を先発マウンドに送り込む。3回に先制されるも、直後に毛利の適時二塁打で同点に追いつく。再び、勝ち越しされるも暴投で追いつき7回に毛利のソロでついに勝ち越しに成功。9回には森の適時打でさらに突き放した。菅野は追いすがる早大打線を振り切り2試合連続今季3度目の4失点完投勝利を挙げ、リーグ戦トップ4勝目を飾った。東大にまさかの連敗をしてしまった法大だが、この連勝で再び息を吹き返し、来週の最終カードに臨む。

 悪天候により2日間の順延を経て2回戦が行われた。降りしきる雨の中、法大先発のマウンドには1回戦同様、菅野秀哉(キャ3)の姿が。4日後には立大戦が控える中、今日はこの男に勝負を託した。菅野は初回、2回ともに三者凡退に抑える上々の立ち上がりを見せる。しかし3回、8番檜村篤史に右前安打を浴びると徐々にボールが先行し始める。1番八木健太郎に四球を与えると、2番岡大起に左前適時打を浴び先制されてしまう。その後も3番福岡高輝に中前適時打を許しさらに1点を追加されこの回を終えた。

 一方の打線は、4回に2番小林満平(法3)と4番中山翔太(人3)が四球で出塁。打席には1回戦で決勝打を放ち、スタメンを勝ち取った5番毛利元哉(法2)が入る。そして毛利が今日も魅せた。4球目をうまく捉えると中越え適時二塁打に。この間、走者2人が還り同点とした。しかし直後の4回裏、檜村に左越えソロを浴び再びリードを許してしまう。5回にも2四球と二塁打で満塁のピンチを迎えたが、無失点で切り抜けた。6回には8番相馬優人(営2)がリーグ戦初となる三塁打を放つと、暴投で1点を返し試合を振り出しに戻す。さらに、7回には二死走者なしから毛利が今季2号目となる右中間ソロを放つ。「菅野さんが頑張っているのに自分が結果を出さないわけにはいかない」。菅野の力投に応えた一発だった。

 7回を終えすでに球数120球を超えていた菅野。しかし、球威は衰えない。8回二死から、1回戦では安打を許した熊田睦から空三振を奪い試合は最終回へ。早大は小島和哉がマウンドに上がる。先頭の1番向山基生(営3)が四球で出塁すると小林の犠打と暴投で無死三塁とすると、打席には森龍馬(キャ4)。3球目を痛烈な左翼線適時二塁打とし、貴重な追加点を挙げた。2点リードで迎えた9回裏。相馬の失策と加藤雅樹の安打で2死一、三塁とされ、続く5番宇都口滉に左前適時打を許し1点を返される。なおも2死一、二塁。球場全体が固唾を飲んで試合の行方を見守った。結果は見三振。クールな男がみせた圧巻の投球だった。

 1回戦、2回戦共に菅野の完投勝利で幕を閉じた早大戦。「頼もしく信頼できる投手」(川口)とチームメイトも語るように、菅野の背中が野手陣の心を奮い立たせた。どん底も勝つ喜びも味わった今季もついに最終カード、立大戦を残すのみ。彼らは最後にどんな戦いを見せてくれるのか。ファンの思いは皆同じ。何があっても最後まで法政を応援し続ける。(スポーツ法政新聞会・下河辺果歩)

 【クローズアップ】向山基生 (現在リーグ5位の高打率をマーク 天才打者が導く頂点への道)

 「法政はやっぱり強い。そう思われるような試合をする」衝撃の東大戦2連敗直後、向山基生はこう述べた。東大2連敗の敗因は投手陣の不調にある。そう囁く人がいたのも事実であろう。しかし、「野球はチームでするもの。だから、投手の調子が悪いのなら、野手が打撃で後押しするべきだ」向山から発せられたこの言葉には強い説得力があった。

 昨季は開幕直前に手首を骨折。主軸として活躍が期待されていたゆえに、人一倍悔しい思いをした。怪我から見事に復活を遂げた今季は、1番としての起用が多い。向山が出塁して、主軸となる中山らへ繋げる。リーグ戦前半、好調を維持していた舩曳海(キャ2)が故障により欠場を余儀なくされるなか、自分が法大打線の火付け役になる。そんな意図が感じられた。今日の試合では自身の意思で2死から三盗を決める場面もあった。そういった向山の積極的な攻めの姿勢がチーム全体を盛り立て、昨季勝ち点を譲った早大に2連勝。東大に2連敗を喫したあの日の暗闇は、完全に払拭されていた。

 「打席ではあんまり緊張することはない。1球1球向き合っていくだけ。バッティングも、より遠くへ飛ばそうではなく、場面に応じて考えている」淡々と向山はこう述べた。1球1球が勝負。この冷静な気持ちが抜群の安定感の秘訣かもしれない。

 「引退する4年生をいい気持ちで送れるように」向山は今季最終カードに向けてこう言った。最上級生となる来年は、さらなる飛躍が求められる。しかし、1球1球に向かい合う。このスタイルはずっと揺らぐことはないだろう。さらに強くなった向山とともに、強い法大が帰ってくる。(スポーツ法政新聞会・梅原早紀)

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