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明治大学【対早大フレッシュリーグ】長江が中1日登板で完投勝利 早大に辛勝

2017年06月05日 06:30

野球

明治大学【対早大フレッシュリーグ】長江が中1日登板で完投勝利 早大に辛勝
2日前の法大戦と合わせて310球を投げ抜いた長江(C)明大スポーツ新聞部 Photo By 提供写真
 【対早大フレッシュリーグ   明大3-2早大 ( 2017年6月1日    神宮 )】
 春の最後は笑顔で締めた。フレッシュリーグ最終戦となる早大戦。先発の長江理貴投手(文2=帯広緑陽)が要所を締め、9回を2点に抑える好投を見せた。打っては4回に和田慎吾外野手(商2=常総学院)の左犠飛、5回に北本一樹内野手(文2=二松学舎大付)の左越え2点本塁打で3点のリードを奪った。9回表終了後に大雨で一時試合が中断したが、最後は長江がリードを守り切り3−2で試合終了。通算2勝2敗1分と勝率5割に持ち込んでフレッシュリーグを終えた。

 1点リードで迎えた9回2死一、二塁。打席には4番・和田(早大)。変化球、直球とも外れカウントは0―3となった。満塁にはしたくない場面。強気の投球で和田を追い込み、フルカウントに持ち込む。最後は143キロの自慢の直球にバットが空を切った。審判の右手が上がると、長江は右手拳を握りしめ、喜びをあらわにして整列へと向かった。

 中1日、163球の熱投を披露した。2日前の法大戦で完投。前日の立大戦でもブルペンで投球練習をしていた。「(疲労は)多少はあった」。その影響からか失投でのボール先行が相次ぎ、全部で7つの四死球を与えた。しかし、被安打は5、奪った三振は8。持ち前の力強い直球は今試合も140キロ台を連発。ピンチの場面ほど勝負強さを発揮し9回を2失点にまとめた。「助けられた場面がほとんどだった。良い経験になった」。法大戦と合わせて310球の熱投は積極的に声を掛けて盛り上げたゲームキャプテンの北本をはじめチームメートの支えがあってこそのもの。「秋はチームの力になれるように」。心身ともに成長したタフネス右腕は9月に必ず神宮の舞台へと舞い戻る。

 眠れる大砲は完全復活を予感させた。4回、先頭の内山竣外野手(商2=静岡)、喜多慎吾内野手(法2=広陵)が連打でチャンスメークし、犠打で1死二、三塁。打順は6番・和田に巡った。フルカウントからの6球目を振り抜くと、打球は高々と左翼方向へ。内山が生還し先制の犠飛となった。和田は今季リーグ戦で出場機会を得るも3打数0安打と不発に終わり、フレッシュリーグ前半も無安打が続き不振に苦しんだ。しかし、法大戦で安打と犠飛を放ち復調の兆しを見せていた。「夏に鍛えて中軸を打てるように」(和田)。再起を懸けた秋に向けて飛躍を誓った。

 最後に試合を決めたのは、やはり主将のバットだった。6回一死から森井鴻太郎内野手(農2=佐久長聖)が中越え三塁打で出塁し打席には北本。初球のスライダーをいきなり振り抜くと、打球は左翼席へ一直線。追加点を奪う2点本塁打となった。北本は打撃だけでなく守備中も声を出してチームを盛り上げてきた。そんな北本に対し「チームのためを思ってくれる人が多くなった」(北本)。初戦は慶大と引き分け、第2戦では東大に敗戦と2試合勝ちを逃したが、勝利への思いは試合を重ねるごとに勝利への思いは強くなり、結束を深めていった。今試合の勝利はフレッシュリーグの集大成にふさわしいものとなった。

 フレッシュリーグ全日程を終え「決め球の精度」(長江)など、それぞれが課題や収穫を見出した。次の目標は秋季リーグ戦だ。「日々成長することを目標に練習に励んでいきたい」(北本)。3ヶ月後の一軍入りを目指し、若き紫紺球児たちの熱い夏が始まる。[明大スポーツ新聞部 曽布川昌也]

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