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明治大学【対立大2回戦】4年生右腕・水野が完全復活!

2017年10月04日 06:30

野球

明治大学【対立大2回戦】4年生右腕・水野が完全復活!
完全復活のマウンドとなった水野(C)明大スポーツ新聞部 Photo By 提供写真
 【対立大2回戦   明大11-3立大 ( 2017年10月1日    神宮 )】
 首位攻防戦を見事に制した。先発の水野匡貴投手(農4=静岡)が自己最多となる13奪三振で昨春以来の完投勝利。11―3で春季リーグ戦王者を圧倒した。初回から竹村春樹内野手(政経4=浦和学院)が先頭打者本塁打を放つと、続く走者を河野裕斗内野手(文4=鳴門)が3点本塁打で返し一挙5点。7回にも2本の適時打とスクイズで4点を追加し、持ち前の攻撃力を見せつけた。この結果、単独首位に浮上。2季ぶりのリーグ制覇へ大きく駒を進めた。

 三振の山を築いた。先発の水野は味方の大量援護に助けられ、初回から2奪三振の好投。指揮官からの「攻める気持ちを忘れるな」という言葉を胸に、序盤から変化球を中心とした攻めの投球を展開した。カットボールでカウントを稼ぐと、低めに集めたフォークで相手打者を翻弄(ほんろう)。女房役の橋本大征捕手(総合2=佼成学園)も「落ちる幅が広く、しっかり腕を振れて投げ切れていた」と水野のフォークを絶賛した。立大戦に挑むに当たり構想していた高低を使った配球で、立大打線に的を絞らせず。9回3失点、自己最多となる13三振を奪う快投を見せた。

 完全復活を遂げた。完投での勝ち星は3年次春の慶大2回戦以来、約1年半ぶり。昨秋は制球を乱し本来の投球ができず、優勝の瞬間もスタンドから見届けた。再起を誓い挑んだ昨春の登板はわずか2試合。今季の開幕カードでもベンチ入りメンバーに水野の名はなく、先発登板を果たした法大2回戦では5回途中での降板となった。満を持して挑んだ今試合。「全てをぶつけて投げられた」(水野)と7回には三者連続三振に切って取るなど、終始圧巻の投球を披露。「ものすごい意気込みで頑張ってきた成果が形になった」(中野速人主将・法4=桐光学園)。同じく最上級生の齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)頼みになっていた先発投手陣の一角に、待ちに待った右腕が加わった。

 チームに勢いをもたらす一撃となった。1回表。マウンドに上がったのはここまでリーグ首位の防御率を誇る右腕エースの手塚(立大)。1番・竹村は初球から積極的にバットを出し、カウントは2―1。決め球のチェンジアップを捉えた打球は、ポール際に吸い込まれ先頭打者本塁打に。公式戦での初本塁打にも「うれしい反面、ここから引き締めていかないと」(竹村)と冷静だった。その気持ちに応えるように、この一打を皮切りに打線は爆発。河野の3点本塁打を含む3安打の猛攻で得点を重ね、先発の手塚をノックアウト。昨季は8回をわずか2得点に封じられた好投手を、見事マウンドから引きずり下ろした。「この秋は4年生が頑張らないと」(竹村)。ここまで打率3割8分1厘、出塁率は5割と1番打者として十二分の働きの竹村。大学日本代表の主将を務めさらなる成長を遂げた男が、リーグ制覇に向けチームをけん引する。

 勢いそのままに優勝へ突っ走る。「4年生が要所でチームに勢いをもたらすプレーができている」(中野)。打線ではクリーンアップをはじめ、下位でも3年生の活躍が目立つ中、今カードではチームを鼓舞する最上級生のプレーが光った。打線はここまでリーグ首位の3割1分4厘。得点も7試合でリーグ断トツの44点を挙げる絶好調だ。次戦は現在3位を走る慶大。次カードで勝ち点を奪えばリーグ制覇はもう目と鼻の先だ。目の前に迫る優勝にも浮足立つことはない。投打に抜け目のない戦い方を貫き、天皇杯を奪いにいく。[明大スポーツ新聞部・丸山拓郎]

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