ムハマド・アリ氏が死去 ローマ五輪で金、徴兵拒否、猪木氏と異種格闘技戦
2016年06月04日 13:51
格闘技
60年のローマ五輪ライトヘビー級で金メダルを獲得、帰国後高級レストラン入店を人種差別で拒否され、金メダルは川へ投げ捨てたという。64年には当時無敵を誇ったソニー・リストンを7回TKOで下して世界、ヘビー級王座を獲得、その後9回防衛を果たした。ベトナム戦争への抗議の意味で徴兵拒否し王座をはく奪されたが、3年以上のブランクを経て復帰、74年にジョージ・フォアマンを逆転KOで下す「キンシャサの奇跡」により王座返り咲きを果たした。
76年にはアントニオ猪木(現参院議員)との異種格闘技戦を東京で行い、15回引き分けに終わった。
81年に引退。90年には湾岸危機の際し、イラクのフセイン大統領(当時)と直接会い米国人人質の解放に成功、96年のアトランタ五輪では、パーキンソン病を患った不自由な体で聖火の最終点火者を務めた。
私生活では4度結婚し、1人の養子を含めて子どもは9人、3度目の妻との間の娘レイラは女子ボクサーとして世界王者に就いた。
2014年、15年にも尿路感染症のため入院。最近では、米大統領選の共和党指名を確実にしたドナルド・トランプ氏が昨年末にイスラム教徒の入国禁止を唱えた際に、暗に批判する声明を出した。