ボクシングのダブル世界戦は23日、エディオンアリーナ大阪で行われ、WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦は挑戦者で同級6位の大森将平(24=ウォズ)が前王者マーロン・タパレス(25=フィリピン)に11回TKOで敗れ、王座獲得はならなかった。世界初挑戦に失敗した大森は18勝(13KO)2敗、タパレスは30勝(13KO)2敗となった。
タパレスが22日の前日計量で体重超過を犯して王座をはく奪され、試合は大森が勝てば新王者、負けか引き分けなら王座は空位という変則方式で行われた。15年12月のWBO世界バンタム級指名挑戦者決定戦でタパレスに2回TKO負けしている元日本同級王者の大森は序盤、相手が得意とするカウンターを警戒してガードを固め、慎重な立ち上がり。それでも左右のボディーを中心にパンチを当て、まずまずのスタートを切った。5回にはタパレスが接近戦を仕掛けてきたが、右ボディーを効かせて後退させると、バッティングで右まぶたをカットした相手をボディーやコンビネーションで攻め立てた。
6回にはタパレスが左オーバーハンドを多用して反撃。7回序盤には大森が右ボディーから左フックのコンビネーションでロープに詰めたが、タパレスも強烈な右を打ち込んで対抗した。8回にはタパレスが左アッパーなど要所で手数を出し、バッティングで右まぶたを切った大森は後手に回った。それでも自身にとって未知のラウンドとなった9回は右ボディーから手を出し続け、流れを渡さなかった。
だが10回、タパレスの左アッパーを受けてぐらついた大森は、右フックを食って腰からダウン。この回はゴングに救われたが、11回の開始とともにラッシュをかけてきたタパレスの前にコーナーで棒立ちとなり、ルイス・レフェリーが試合をストップした。大森はタパレスへのリベンジならず、京都のジム初の世界王者を逃した。