【徳山昌守の目】井岡はしばらく負けない 減点も動揺せず“横綱相撲”
2017年04月24日 08:25
格闘技
井岡はしばらく負けないだろう。フライ級が合っていると思うし、無理に上げる必要もない。落とし穴があるとしたら、井岡よりスピードがある選手か、ブンブン振り回す選手しか負ける姿を想像できない。
大森戦は、確かにタパレスの状態が良くなかった。ただそれ以上に大森が準備不足だった。左構え対左構えの対戦。希少なサウスポーとの戦い方に不慣れと感じた。つまりジャブがなかった。
リーチと身長で大森が10センチ近く有利だった体格。その利を生かせなかった。ジャブがあれば、被弾せずポイントを稼げる。相手が焦って出てきたところにストレートを突き刺せばいい。
タパレスはカウンターが良かった。大森はラウンド間のインターバル中、吐き出した水に血が混じったのが気になった。敢闘精神は称えたいが、それならばジャブを突いて接近戦、中間距離の戦いは避け、冷静な組み立てを求めたかった。(元WBC世界スーパーフライ級王者)