「あしたのジュン」、現役女子高校生に判定勝ち「平常心で今日のテーマを遂行できた」

2017年11月20日 21:52

格闘技

「あしたのジュン」、現役女子高校生に判定勝ち「平常心で今日のテーマを遂行できた」
6回、矢吹(右)のパンチを食らう小村 Photo By スポニチ
 ボクシングの日本女子ミニフライ級王座決定6回戦は20日、東京・後楽園ホールで行われ、「あしたのジュン」のニックネームを持つ矢吹純(26=協栄)が現役女子高校生の小村楓香(ふうか、20=グリーンツダ)に3―0で判定勝ちし、同級の初代女王となった。矢吹はプロデビューから9連勝(4KO)、プロ初黒星の小村は5勝(2KO)1敗。
 初回はジャブから積極的に打って出た矢吹に対し、小村のカウンターがヒット。しかし、矢吹は落ち着いて対応し、離れた場面では右フックや左ストレート、相手にくっつかれても12センチ長身の体格差を生かして受け止めた。3回には両足がそろった小村に左を当ててダウンを奪い、ポイントでリード。4回、小村が空振りした際にコーナーで足を滑らせたのをダウンと判定される不運があったが、5、6回と左ストレートが何度も相手の顔面を捉え、ジャッジの採点も57―55が2人、58―54が1人という快勝だった。

 矢吹はダウンと判定されたシーンを「何でと思ったけど、セコンドから“落ち着いて”と言われて、仕方ない、ここから取り返そうと冷静に考えられた。平常心で今日のテーマを遂行できた」と振り返った。リング上で15年に52歳で亡くなった父・寿美さんの遺影を見せられると思わず涙したが、「ちゃんと見ていてくれたと思う。よかったです」と顔をほころばせ、次の目標を問われると「大きなことを言えば世界のベルト。違う色のベルトを獲りたい」とステップアップを口にした。

 一方の小村は判定が読み上げられた瞬間から涙が止まらず、控え室ではタオルで顔を覆い号泣。21日に大阪へ戻り、ベルトを持って門真西高に登校する夢がかなわず、「勝つことしか考えてなかった。これに凄く懸けていたんで。今後は考えられない」と言葉を絞り出した。

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