矢吹正道が公開スパーで5回“TKO”「調子がいい」 10・12世界王座返り咲きへ絶好調
2024年09月25日 19:48
格闘技
もちろん手応えは抜群だ。「今は調子がいい。いつも(試合前は)波がある。風邪をひいたり、ぎっくり腰になったことも。(順調すぎて)逆に怖いぐらい」と笑顔を見せる。23年5月にはスパーリング中に左アキレス腱を断裂した。その影響について「ボクシングに関して不安はない。(高いところから)ジャンプしたりするのは怖いけど」と問題なしを強調。それをきっかけに体のケアに無頓着だった意識を変革できた。「ちゃんとストレッチをするようになったし、体のメンテナンスのため接骨院に行ったり。いいきっかけになった」と故障を前向きに捉えて完全復活した。
王者ノンシンガは戦績14勝(11KO)1敗の右構え。23年11月に2度目の防衛戦でエイドリアン・クリエル(メキシコ)に2回KO負けで陥落するも、今年2月のダイレクトリマッチで10回TKO勝ちして王座に返り咲いた。細身で長いリーチを持ちながら、再戦では相手得意の接近戦に応じ打ち勝った。離れても近づいても戦えるタイプだ。これを考慮して矢吹はいろんなタイプとスパーリングを重ね、4階級制覇王者の田中恒成(畑中)とも手合わせしたという。「田中恒成とのスパー内容?それは差し控えます」と詳細を語らなかったものの、表情を見る限り手応えは悪くなかったようだ。
試合の模様はABEMAで無料生中継される。その収録で視察に訪れた元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏は「最高の仕上がりじゃないですか。ジャブがいいし、スピードもある。本人も“怖いぐらい調子がいい”と言っていた。それが感じられるスパーリングでした」と仕上がりに太鼓判を押した。勝負のポイントについて「王者も矢吹選手もパンチがある。いいパンチをどちらが先に当てるかという勝負になりそう」と語った。