数々の疑惑にまみれていたマイケルさん…

2009年06月27日 06:00

芸能

 ポップス界に輝かしい功績を残したマイケル・ジャクソンさんの晩年は、音楽以上にその奇行ぶりで話題になった。肌はどんどん白くなり、整形疑惑も浮上。少年に対する性的虐待疑惑は刑事事件に発展した。無罪評決を勝ち取ったものの、イメージダウンに追い打ちをかけた。残った借金は4億ドル(約384億円)ともいわれ、寂しい末路だった。
 マイケルさんと同じく80年代に全米ヒットを多数放った女性歌手シェール(63)は25日、突然の悲報に「あれだけの才能を持ち、成功を収めながら、顔を変え皮膚を白くして変身しようとしていた。彼はなぜかいつも自分に自信がなかった」とCNNのインタビューに語った。こうした指摘が出始めたのは、絶頂期の92年5月ごろから。英紙に「顔は漂白し、整形だらけ」と中傷され、マイケルさんは「整形したのは鼻だけだ」として民事訴訟を起こした。
 翌93年9月、米ビバリーヒルズに住む医師の息子=当時(13)=が性的虐待を受けたと提訴。同年11月、この疑惑を機に処方された薬による中毒症状があるとして世界ツアーが中止に。訴訟は推定2000万ドル(当時で約20億円)で和解したが、騒動で人気は一気に失墜。訴訟をめぐる弁護費用も含め、このころから財政事情が苦しいと報じられてきた。
 94年5月、故エルビス・プレスリーの愛娘リサ・マリー・プレスリー(41)と結婚したものの96年1月に離婚。同年11月に再婚したデビー・ロウさんとは、代理出産で子供を授かったと報じられ「しっかり寝てセックスをして生まれた子供です」と反論したこともあった。
 このころから素顔は公演会場などでしか見せなくなり、顔の半分以上をマスクで隠して移動。98年7月には都内で記者会見し「世界空手道連盟」から「名誉五段」に認定されたとして黒帯の道着姿を披露。「マイケル・ジャクソン・ジャパン」という名の組織を設立し、テーマパーク建設などを発表したが、構想のまま暗礁に乗り上げた。
 02年にはベルリンでホテルの窓から自分の子供を落とすようなしぐさを見せて批判を浴びた。
 メディアの視線を避けるようにカリフォルニア州の広大な土地を購入、建設したのが自宅兼大型遊戯施設「ネバーランド」。遊園地、動物園などを備え、子供たちと引きこもるような生活を送った。ここで少年への性的虐待を繰り返していたとして03年11月に逮捕。05年に無罪評決が下るが、米国民の間には、小児性愛の傾向があるとの見方が最後まで定着したままだった。
【楽天】オススメアイテム