大阪で初の「団菊祭」劇聖の胸像前に熱演誓う

2010年05月03日 15:27

芸能

大阪で初の「団菊祭」劇聖の胸像前に熱演誓う
大阪松竹座へ移された九代目市川団十郎(右)と五代目尾上菊五郎の胸像前で、笑顔を見せる当代の団十郎(右)と菊五郎
 東京・歌舞伎座の閉場で、江戸歌舞伎の名物興行「団菊祭」が大阪松竹座で開催されることになり、歌舞伎座から移された九代目市川団十郎と五代目尾上菊五郎の胸像を前に、当代の団十郎(63)と菊五郎(67)が3日、熱演を誓った。団菊祭が東京以外で開催されるのは初めて。
 建て替えのため4月30日に閉場した歌舞伎座は、2013年に新築開場する。それまでの間、公演は全国の劇場に分散され、今回はその幕開けに当たる。

 大阪松竹座のロビーに置かれた胸像に、公演の成功を祈願した団十郎は「先祖に負けないように舞台をつとめたい」と表情を引き締め、菊五郎も「歌舞伎座が閉まるというピンチをチャンスに変えて、新しいお客さまを増やしたい」と決意を語った。

 九代目団十郎と五代目菊五郎は、明治時代に“劇聖”と呼ばれた名優。2人の偉業をたたえる「団菊祭」は1936年以降、東京の劇場で断続的に開催されてきた。

 大阪松竹座の「団菊祭五月大歌舞伎」は、4日から28日まで。団十郎さんが弁慶、菊五郎さんが富樫を演じる「勧進帳」などが上演される。
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