新作を咲大夫さんと約束…井上ひさしさんの文楽幻に
2010年06月16日 20:38
芸能
咲大夫さんが「文楽の新作を書いてください」と頼むと、井上さんは「2年ぐらい先なら書きます」。文楽に西鶴の作品がないことが話題となり、井上さんは「西鶴を勉強し直してみましょう」と語っていたという。
翌16日、咲大夫さんが「約束をお忘れなく」とファクスを送り、井上さんは17日に返信。「笑って笑って、しまいには泣くような物語と、力強くてしなやかでリズムに豊んだ日本語を実現できるようがんばります」などと意欲を示していた。
咲大夫さんは国立劇場と相談を始めていたが、井上さんの急逝で約束は果たされなかった。咲大夫さんは「まさに一期一会の出会いだった。ファクスは大切にとってあります」と話している。