繊細な心持った暴れん坊 談志さん「死んだら喜ぶやつがいっぱいいる」
2011年11月23日 16:50
芸能
ところが「思ったことをすぐ口にする生き方」のせいか脱線もしばしば。テレビ番組の発言で抗議を受け、参院議員になってからも“放言”を連発し「大衆の声を代弁している落語界のために頑張りたい」という願いを果たせないまま、政界から身を引いた。
復帰した落語界でも真打ち制度などで幹部と対立。落語協会を脱退して立川流を創設し、弟子たちを厳しく指導した。
突っ張った生き方の背景にあったのは、落語に対する人一倍の愛情。「いろんなことをやっているのはすべて寄席に客を呼ぶためだ」と話し、定期的に「ひとり会」と題した独演会を開き、芸を磨く場を確保した。
がんを公表したのも「ひとり会」の高座。その後の記者会見でも「おれが死んだら、喜ぶやつがいっぱいいる」と発言するなど、常に言動が注目される落語家だった。