草食系男子の成長熱演!森山未來 役者人生さぁ「モテキ」
2012年01月18日 06:00
芸能
歌あり、下ネタあり、突然のミュージカルシーンありのハイテンションなラブコメディーでの受賞。森山は「この作品が映画賞で評価されたことが単純にうれしい」と、役どころと打って変わってクールに喜んだ。
テレビ東京で放送された深夜ドラマの映画化。演じたのは、異性から突然ちやほやされる時期「モテ期」に襲われた恋愛べたな主人公。草食系男子の殻に閉じこもった雰囲気から、ためこんだ感情を爆発させる「叫び」のナレーション、3人組テクノユニット「パフューム」と一緒に踊るシーンまで振り幅の広い演技で観客をうならせた。
「ドラマではいろんな女性に恋愛したのに、今回は一人の対象に熱烈な思いを寄せて突き進んだ。ドラマで築いたベースに、キャラクターの人間としての成長を加えられたことで振れ幅を自然に出せた」
ダンススタジオを経営する母親の影響で、5歳からジャズダンスを始め、芸能界でもダンスで頭角を現した。それだけに芝居部分から突然、踊り出すシーンにはこだわりがあったようで「導入部分に命を懸けました。うそをいかにうそにしないか。そのさじ加減をじっくりイメージして演じました」と振り返る。
主人公がいちずに恋するヒロインを演じたのは長澤まさみ(24)。「世界の中心で、愛をさけぶ」以来、約7年ぶりの共演だった。
「まっさん(長澤)も僕も“世界の…”をやったことで、いろんなものを得たし、人生がガラッと変わった。そのことと向き合いながら生きてきた7年間。僕とまっさんにしか分からない空気はありましたし、共犯者のような感覚でした」
映画は興行収入20億円を超え、「モテキ」という言葉が昨年の新語・流行語大賞にノミネートされるなど社会現象も生み出した。「人とかかわるエネルギーを求めているのでしょうかね。(社会現象になったことは)役者冥利(みょうり)に尽きます」。言葉に力がこもった。