三谷幸喜監督 最新時代劇「最低でも米アカデミー賞」

2012年10月22日 06:00

芸能

三谷幸喜監督 最新時代劇「最低でも米アカデミー賞」
「清須会議」のロゴを持つ三谷幸喜監督。登場人物と役者の相関図を自らホワイトボードに描いて説明
 三谷幸喜監督(51)の最新作で、来秋公開の映画「清須会議」のキャストが発表された。本能寺の変の後、織田信長の後継者と領地配分を決めた実際の会議が題材。柴田勝家役に役所広司(56)、羽柴秀吉役に大泉洋(39)ら豪華メンバー26人がズラリ。三谷監督は「最低でも米アカデミー賞を狙う」と豪語している。
 歴史好きの三谷監督が「10歳の時から興味を持ち続けて構想40年」という題材で、6月に発売した自著小説が原作。「自分の持ち続けたイメージに近い人を選んだ。歴史ファンも納得してくれるはず」と配役に自信たっぷり。邦画を代表する豪華メンバーがそろった。

 柴田勝家と羽柴秀吉、丹羽長秀、池田恒興が会議で繰り広げる頭脳戦を中心に、多くの人物の思惑が絡む。勝家には役所を抜てきした。情が深いあまり、秀吉に知略で後れを取る役に三谷監督は「人間的魅力と強さのある人格者。彼でなければできない。映画、舞台、ドラマでご一緒し、とても信頼を置いている」と説明。秀吉役の大泉には「バラエティー色が強いが、芝居の基本がしっかりした人。笑顔の裏の冷たさも演じられる」とした。2人の対立が物語の軸。役所は「愛すべき勝家を楽しんで演じたい」。大泉は「豪華な出演者の中での大役。緊張しています」とコメントした。

 風見鶏的な池田役に佐藤浩市(51)を配し、三谷監督は「“良き上司”的な雰囲気が嫌い。二面性、汚い部分も演じられる人」とニヤリ。佐藤や役所ら信頼する三谷組の常連に加え松山ケンイチ(27)、剛力彩芽(20)ら“初顔”7人を抜てきした。

 自身初の時代劇映画に「いつも以上に、海外で楽しんでほしい。目標は最低でもアカデミー賞」とキッパリ。97年「ラヂオの時間」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞しているが、米アカデミー賞外国語映画賞を視野に入れている。外国人にも登場人物を把握しやすいよう、織田家の人物は付け鼻、羽柴家には付け耳を施すプランもある。緻密な時代考証をする一方で三谷作品らしいギャグも織り交ぜられる。「役所さんには耳毛を生やし、汗臭くしてほしい」と仰天オファーも。11月にクランクインする。

 ≪西田敏行は「ステキな金縛り」更科六兵衛役≫14年のNHK大河「軍師官兵衛」でV6岡田准一(31)が演じる黒田官兵衛には寺島進(48)を起用。三谷監督は「こっちの方がピッタリ。僕が先に押さえちゃったからね」とジョーク交じりに話した。西田敏行(64)演じる更科六兵衛役は昨年「ステキな金縛り」で演じた架空の人物。落ち武者の幽霊だったが、今回は更科が死ぬ前の設定で登場。天海祐希(45)も架空の女忍者で、隅々まで個性的な俳優が配されている。
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