由紀さおり 紫綬褒章に「長く歌ってきたご褒美」
2012年11月02日 06:00
芸能
「日本語の情感を伝える音楽として歌謡曲は欠かせない。それを長く歌ってきた私が紫綬褒章というご褒美を頂き、すごくうれしい」と喜びを語った。
幼いころから童謡歌手として活躍。「夜明けのスキャット」でデビュー後、女優や司会など多彩な才能を示すが、1970年代のシンガー・ソングライターブームに「自分の言葉でないから説得力がないのか」と悩んだこともあった。
転機は、80年代に始めた姉安田祥子(71)と童謡や唱歌を歌うコンサート。「美しい日本語の歌を再現させるのも、歌手としての存在意義と思えるようになった」という。今年9月のスポニチ文化芸術大賞授賞式でも抱き合ってうれし泣きした最愛の姉に、受章を一番に報告した。
幼稚園で歌う活動は「足腰が立たなくなっても続けたい」。21世紀の主役に“日本の財産”を継いでほしいとの思いからだ。
三浦友和は、若き日は山口百恵さんとの結婚で話題を振りまいた二枚目俳優だが、いまやキャリア40年を超える大ベテラン。映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」では定年を迎える鉄道マン、「アウトレイジ ビヨンド」では悪役と幅広い役を演じる。「大変光栄なことですが、知らせを聞いた時は驚きと困惑でした。正直まだ実感が湧かず、喜びに変わるにはもう少し時間がかかりそうです」と静かにかみしめた。
ほかに、芸能界からは落語家の林家染丸(63)が受章。染丸は脳梗塞で入院したばかりで「今まで自分が信じてやってきた芸道が認められて感無量です」と病床からコメントを寄せた。
公共の利益に貢献した人が対象の藍綬褒章は、音楽出版ビジネス振興などに努めたとして、渡辺プロダクション名誉会長の渡辺美佐さん(84)らが受章した。