団十郎さん 小雨の中葬儀 祭壇には辞世の句

2013年02月27日 13:27

芸能

 3日に66歳で死去した歌舞伎俳優市川団十郎さんの葬儀・告別式が27日正午から東京都港区の青山葬儀所で営まれた。小雨の中、江戸歌舞伎を象徴する大名跡を担った名優に俳優仲間や芸能関係者ら約2500人が別れを告げた。
 歌舞伎俳優で人間国宝の坂田藤十郎は弔辞で「男らしく立派な風貌と華のある芸は多くの人たちの心に刻み込まれています。草葉の陰でいつまでも歌舞伎界を見守ってください」と述べた。

 祭壇には、昨年11月に撮影された黒紋付き姿の遺影と、2007年のパリ公演の際にフランス政府から贈られた芸術文化勲章「コマンドゥール」など各種の勲章、白い菊の花3000本が飾られた。会葬者には、団十郎さんの死後、パソコンから見つかったという「色は空 空は色との 時なき世へ」の句が配られた。

 団十郎さんは2004年に白血病を発症し、闘病しながら舞台に立ち続けたが、昨年12月の公演途中に休演し、その後容体が急変。26日完成した歌舞伎座に出演予定だったが、かなわなかった。
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