“早あま”が影響か 「あまちゃん」が「梅ちゃん」に及ばなかった背景
2013年10月01日 06:00
芸能
街中で「じぇじぇじぇ」という言葉が使われ、放送終了後の喪失感を心配する「あまロス」という言葉まではやるなど大ブームになっているものの、TBS「半沢直樹」の最終回(42・2%)のような数字は叩き出せなかった。
一方で、総合よりも30分早い午前7時半から放送され視聴者の間で“早あま”と呼ばれたBSプレミアムでは、全回を通じた平均視聴率が5・5%で、同チャンネルで朝ドラの放送を開始した2011年4月以降で最高を記録した。特に最終回は7・9%で、視聴率が1%を超える番組は珍しいBSでは、驚きの数字を叩き出した。NHK関係者は「サラリーマンが出勤前に見ていた」とみており、このBSでの視聴が「朝あま」と呼ばれた総合での視聴率に少なからず影響を与えた。
また、東日本大震災を描いた9月2日から約1週間は視聴率が22~23%をマークすることが多かったが、それ以降は少し下がった。番組最高視聴率は9月16日の27・0%だったものの「前後に放送された台風関連のニュースが押し上げた」(関係者)とみられており、終盤の内容にやや物足りなさを感じた視聴者も多かった。
コラムニストのペリー荻野氏は「震災以降は“そうなるだろうな”と思うような展開で、私の周りのあまちゃん好きは“消化試合みたい”と言っていた」と指摘。とはいえ「視聴者が職場や学校、ネット上で話題にしてどんどん広まっていったドラマであり、視聴率という数字だけではその人気を表せない社会現象になっていたことは間違いない」と歴史的ドラマだったことを強調した。