五木ひろし惜しむ 弱さ、奥ゆかしさ、哀愁「全部あった」
2013年11月09日 06:00
芸能
五木が島倉さんの訃報を聞いたのは、8日午後4時ごろ。9日に大阪・新歌舞伎座で初日を迎える座長公演のリハーサルの合間だった。劇場スタッフから知らされたといい、「さっき(聞いて)、びっくりして…」とショックを隠しきれない様子。目にうっすらと涙を浮かべていた。
最後に会ったのは昨年12月。都内で行われた作曲家の遠藤実さんのメモリアルコンサートだった。島倉さんと会話をする機会はなかったが、「少し元気がないな、体調的に優れていないのかなと心配していた。(闘病について)知らなかった」と悔しそうに振り返った。
五木がデビューした64年からの付き合いだった。島倉さんが54年に優勝したプロデビューへの登竜門的コンテストだった「コロムビア全国歌謡コンクール」でも、五木は10年後の64年に優勝。NHK紅白歌合戦など歌番組をはじめ何度も共演してきたことに、「思い出はいっぱいありすぎて。いつも仕事でご一緒させていただいていたから。とにかく、後輩に優しい人でした」と回想した。
その人柄についても「大きく素敵な花。ある種の女性らしい弱さがあった。女性の持つ奥ゆかしさ、哀愁、そういったものが全部あった」と話した。「昭和の大歌手が亡くなられたのは残念です。美空ひばりさん、島倉千代子さんの2人が歌謡界をリードされていたと思う。その分、後輩として頑張って歌い続けていきたい」と誓った。