時代はHEROを…甲斐よしひろ40周年記念ツアー “伝説”も語った
2014年07月21日 08:15
芸能
過去を振り返るだけでなく、来場者全員に新曲3曲を収録したCDも贈呈。前向きな意欲と健在ぶりをアピールする。
甲斐が大阪の記憶で真っ先に浮かぶのが1981年9月13日、近鉄花園ラグビー場でのライブだ。「ロックは格闘技だ!」と、甲斐バンドは同所史上初のコンサートを決行。同日発売した新曲「破れたハートを売り物に」を1曲目に披露すると、ファン2万2000人が興奮しステージに押し寄せた。舞台と客席を仕切る太い鉄柵が観客の圧力でグニャリと曲がるのを見た甲斐は、5曲で演奏を中断。40年でライブを止めたのはこの1回だけ。「2メートル下がって」と20分かけて説得。バラード「安奈」を歌いファンの心を静め、無事再開した。
終演後、会場にいた笑福亭鶴瓶(62)に「ようやったな。人は求心力のある前には行くけど、下がらんもんや」とねぎらわれた。だが、演奏中断に自責の念を感じた甲斐は「やけ酒飲んで酔っぱらって、店の階段から転げ落ちましたよ」と笑った。
花園の数年前にも、大阪の旧サンケイホールで観客が大騒ぎした結果、アンコールで前から3列分の床が抜け、30センチ沈む事態が発生。「とにかく大阪のファンは熱狂的」と苦笑いしていた。
◆甲斐 よしひろ(かい・よしひろ)1953年(昭28)4月7日生まれ、福岡市出身。74年5月に甲斐バンドを結成し、11月にデビュー。86年に解散し、ソロ活動。甲斐バンドの期間限定復活などの後、09年から本格再始動。