米朝さん悲報から一夜…ざこば号泣「あんな凄い人はいない」
2015年03月21日 05:30
芸能
午前中には記者会見。落語に生涯をささげた上方落語の大看板の最期について「私は大往生やったと思う」と話し「上方落語を大きくしてくれた師匠。息子として父に感謝の気持ちでいっぱいです」と振り返った。
米朝さんが入院していた兵庫県伊丹市の病院から「血圧が下がっている」と連絡があったのは19日午後4時30分ごろ。出演していた動楽亭から急行し、ざこば、月亭可朝(77)、弟2人ら親族を呼んだ。約15人が見守る中、眠るように息を引き取ったという。
09年以降、2度の脳梗塞を克服。14年夏、妻絹子さんを亡くしたショックも影響したのか、直後から入退院を繰り返していた。同11月6日の89歳の誕生日には一時帰宅。同秋と今年1月末には2度、危篤状態となった。最近の容体は比較的安定していたという。
別れを覚悟していたのか、米団治は時折笑顔も浮かべた。存続の危機にあった上方落語界を再興した父について「功績は偉大すぎます。私一人で背負えるものではありません。だからこそ多くの弟子を残したのだと思う」と結束を強調した。
対照的に、筆頭弟子のざこばは号泣。何度も天を仰ぎ「1月の時も、もう無理やなというところから持ち直したから今度も、と思ってましたら、血圧が下がり、呼吸も弱くなって…。泣くかいな、と思ったのですが…」とおえつを漏らした。「きのう(みとった時)は泣かなかったんですが、こないに、こないにきれいに亡くなるとは。師匠、お疲れさん」と声を振り絞り「あんなに凄い人はいない。(本人は)“もっと凄い人がいる”と言うだろうが、私はいないと思う」と言い切った。