向井理、旅番組で見せる意外な一面「ガンガン、ズカズカ」
2015年07月01日 14:30
芸能
「どんな食材を使っているのかわからないものが出てくることもあるけれど、そんなことで戸惑っていたら、相手の信頼を得ることはできない。出されたものや、やれ!と言われたものは120%くらいの勢いでガンガンやらないとダメ」。これが向井流の紀行ロケの心構えだ。その“ガンガン”は旅先での出会いでも変わらない。「海外では言葉が通じない分、体ごとガッといって、僕の方から距離を詰める。大人でも子供でも、日本ではできないような距離の詰め方をします」。普段からは想像しづらい姿がそこにはあった。
その根本には「新しいものを吸収したい」という、好奇心と貪欲さがある。「仕事でいろいろな場所に行かせてもらっていますが、単に旅行して“テレビの力だけで行ってきました”というのは嫌なんです。もったいないですし。初めての体験は面白いことばかりですから、率先してやりたい、吸収したいという気持ちでズカズカといきますね」。
番組では、山の民・白モン族が暮らす村の学校を訪れ、子供たちとの交流を楽しんだ。「子供たちは勉強に対して真摯だし、純粋。親に対する尊敬や家族に対する感謝ができていて、今さらながら自分も見習わなければと思った」と教わったことも数知れず。山の精霊に子供が産まれたことを報告する村の儀式にも参加。「生まれたての子供は壊れそうで、抱っこなんて怖くてできませんでした」と貴重な体験を口にする。
普段の生活では経験できない旅ならではの体験は、俳優としても成長の糧になる。「本物のリアクションというのは勉強になります。人は心底驚くと“うわっ!”とは言わずに、まったく声が出なくなるとか。ドラマの撮影だけでは知りえない、生身の人間の感情が学べるから新鮮」。
「ドキュメンタリーに比べたら、俳優業は台本というレールがある分楽かもしれない」と職業柄、素を見せるという行為に難しさを感じることもあるが、常に意識しているのは素直でいること。「おいしいものはおいしい、おいしくないものはおいしくないというスタンス。僕自身テレビを見ていて、なんでもかんでも“うまい!”と言われると“本当に?”と思ってしまうタイプだから。カメラに撮られているという意識を消して、なるべく嘘をつかないよう、素直な気持ちでその国と向き合っています」。10日間のラオス紀行から得たものは少なくない。(石井 隼人)