9本の指失った登山家・栗城史多さん、エベレスト5度目挑戦も無念

2015年09月27日 06:39

芸能

 世界7大陸最高峰制覇を目指す登山家の栗城史多さん(くりき・のぶかず=33)が27日、秋季エベレスト(8848メートル)への単独・無酸素登頂を今回は断念したことを明らかにした。同日、自身の公式ブログを更新し報告した。栗城さんは5度目となる挑戦のため26日に最終キャンプを出発していた。
 更新されたブログで栗城さんは「下山を決断しました」と報告。「全力を尽くしましたが、ラッセル(深い雪をかきわけて進むこと)で長い時間が掛かり、このまま進むと生きて戻ることができないと判断して、悔しいですが下山を決めて最終キャンプまで戻ってきました。皆さんからの応援に、本当に心から感謝です。今後のことはまたお知らせさせてください」としている。

 日本時間の25日に標高約7600メートルの最終キャンプに到着。26日夜に最終キャンプを出発し、27日正午~3時頃の登頂を目指すとしていた。4月に発生したネパール大地震後、エベレストに挑戦するのは世界初で、挑戦の模様はインターネット中継される予定となっていた。

 栗城さんは2012年10月に4度目の挑戦を行ったが、8070メートル地点で強風のため登頂を断念。下山途中に両手、両足、鼻が重度の凍傷となり、両手の指9本を失った。リハビリとトレーニングを続け昨年、世界12位高峰ブロード・ピーク(8047メートル)の単独無酸素登頂に成功し、復帰を果たした。その後も富士山や標高6000メートルに設定した低酸素室でトレーニングを重ねてきた。

 アルピニスト野口健さん(42)は、ベースキャンプを出発したのが16日とあり、栗城さんのフェイスブックで「その標高から山頂を狙うにはあまりにも遠過ぎる。そしてBCを出発してから日数が経ちすぎ。疲労の蓄積がピークのはず」として「本当に余計なお世話かもしれませんが、一度BCに下り仕切り直しするべきだと。5日ほど体を休めてから再度アタック体制に入るのがベターだと思います」と呼び掛けていた。
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