三吉彩花は染まらない女 次世代「強くて美しい女優」No・1候補

2015年11月10日 10:42

芸能

三吉彩花は染まらない女 次世代「強くて美しい女優」No・1候補
多彩な表情を見せる三吉彩花
 艶めくロングの黒髪に長い脚、そして目力。抜群の存在感を誇る三吉彩花(19)は、次世代の「強くて美しい女優」のNo・1候補だ。彼女はとても頑固な性格の持ち主。主張もハッキリ潔く、サバけている。
 「三吉さんはどんな性格?」と聞いた。

 「頑固だし、気も強い。心がしっかりしてるんだと思ってます」。キッパリと自己分析してみせた。グッと目に力を入れてこちらに向ける視線のように、飾らず真っすぐな性格。裏表を感じさせない。

 1メートル71の長身に、スラリと伸びる股下85センチの脚。小顔にキレイな二重まぶたの目。まさに「ザ・モデル」。自慢のロングの黒髪をなびかせ、カツッ、カツッと小気味よい足音を小さく鳴らしてインタビューの部屋に入ってきた時、「このスタイルはハンパないな」。思わず見とれてしまった。

 譲れないところは譲らない、相当の意地っ張り。今春の高校卒業時に、マネジャーと大げんかをした。ブログに掲載する、卒業を報告する文章の内容についてだった。「私の高校生活は、仕事と学業の両立でいっぱいいっぱいだった。3年間で楽しい思い出はなかったんです。それを“楽しかった”って書くのが凄く嫌で、素直な気持ちを書いちゃったんです」

 掲載前に内容をチェックしたマネジャーに「さすがに正直に書きすぎ」とたしなめられ、カフェで約2時間半言い合った。結局、ボツになった。「今思えば“やめとけよ”って自分に言いたいぐらい」と語りながら、「思ったことを言い合えるとてもステキな時間でした」と笑う。「ねっ?」と顔を横に向けると、少し年上の女性マネジャーも笑顔でうなずく。腹を割って話せる、良好な関係を築いたのだろう。少しずつ柔軟な大人へと成長していく真っただ中だ。

 演技で納得がいかない時は、OKが出ても「もう一回お願いします」と自ら申し出る。「芝居に見えない芝居、ナチュラルな演技のできる女優さんが目標。それができてないと感じた時は、そうしないと気が済まないんです」。自分に対する厳しさゆえの頑固さ。仕事に真面目に向き合うことへとつながっている。

 小学生からモデルとして活動しており、芸歴は13年にもなる。現在は、10代に人気のファッション誌「Seventeen」の専属モデル。10~12年には、アイドルグループ「さくら学院」で1期生として活動した。「最年長で引っ張っていく立場。トークの回し方や、ステージ度胸も身についた。3年間はとても楽しい経験だった」

 ただ、彼女はアイドルが目標だったわけではない。悔しい時もある。「“アイドル出身だけど、意外に演技がいいじゃん”という見方をされたくない。女優としてやっている以上は女優。見返してやりたいという気持ちもあります」と負けん気を出す。

 来年6月18日に20歳。「20代に向けて、10代は良い終わり方ができそうですね」と言うと、「いやいや、調子に乗って何でもかんでもやると“ゴリ押し”とか言われちゃいますからね」と笑う。

 タレントの口から、そんな言葉が出るとは思いもしなかった。ただ、彼女はその言葉をポジティブに捉えている。「ゴリ押しって言われるのは力が単純に足りないということ。そう言わせないために、しっかり芝居もバラエティーもモデルもできるように頑張ればいいんだって気付きました」

 自分の年齢と近い女性を多く演じてきた。12年の映画「グッモーエビアン!」では気ままな親に振り回される中学生を感情豊かに演じた。昨年のフジテレビ「GTO」では担任教師との禁断の恋をする女子高生。放送中の日本テレビドラマ「エンジェル・ハート」(日曜後10・30)では、元暗殺者の香瑩(シャンイン)を演じており、「初めてまったく共感できない役」という。

 どうすればナチュラルに見せられるか。「五感が優れている役柄なので、日常で買い物してる時も人がどんな動きをしているのか意識して人間観察をしてます。視界に入らないものを見ないで手に取る練習もしてます」。日常生活でできるようになれば、演技も自然に見えるはず。自分なりに考えて打ち込んでいる。

 撮影は冴羽?役で主演する上川隆也(50)と一緒のことが多い。「オンとオフのスイッチの切り替えが素晴らしくて、セットに入ったらブレない」と、勉強になる毎日だ。アクションにも初挑戦。参考にしたのは、米女優アンジェリーナ・ジョリー(40)の作品。「私も激しいアクションをやりたい」。主張が強く、強くて美しい。アンジーはひとつの目標だ。

 守り通してきたものがある。黒髪だ。人生で一度も染めていない。特定の印象がついて、仕事の幅を狭めてしまうことを避けるためだ。「染めたくなった時期もあったんです。高校生だと周りが茶髪にしたりピアス増やしたり、なぜかみんなが私のそばでそういうこと言ってくる(笑い)。でも、もう落ち着きました」。髪を染める時が来るとすれば、仕事のため。「金髪や茶髪の役が来たら迷わず染めます。ウイッグを着けて不自然になるぐらいなら…と思うので。仕事に貢献する意味でならいとわない」。彼女の頑固さは自ら を律し、成長させるためにある。

 ◆三吉 彩花(みよし・あやか)1996年(平8)6月18日、さいたま市生まれの19歳。小学生時代からモデルとして活動。「ニコ☆プチ」を経て、10年から「Seventeen」の専属モデルに。07年に女優デビューし、12年公開の「グッモーエビアン!」で第67回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を受賞した。1メートル71、血液型B。

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