キヨシ氏来る!3・11山田雅人「かたりの世界」にゲスト出演

2016年02月19日 09:30

芸能

キヨシ氏来る!3・11山田雅人「かたりの世界」にゲスト出演
3・11に心斎橋で「かたり」を開く山田雅人
 福島県出身でプロ野球DeNA前監督の中畑清氏(62、スポニチ本紙評論家)が東日本大震災から5年の3月11日、大阪・大丸心斎橋劇場で開かれるタレントの山田雅人(55)の独り舞台「かたりの世界」にゲスト出演する。当日は山田の99作目作品「中畑清物語」と100作目「東日本大震災復興!」が披露される。
 中畑氏と山田は旧知の間柄だ。山田は「20年前に日本テレビの“どんまい!”で共演させていただき、その頃からのお付き合い」と振り返る。東日本大震災後、2人は被災地を訪れて慰問やチャリティーイベントを続けてきた。

 100作目「東日本大震災復興!」は偶然の所産だった。区切りの作品を3月11日に上演することが先に決まり、「3月11日ならこれにしよう」と即断した。被災地で目にした惨状や被災者の肉声もその背中を押した。

 「もう5年というのに被災地では多くの人が苦しんでいます。特に原発事故に見舞われた福島県では、今も自宅に戻れない人がたくさんいます」

 中畑氏は、生まれ育った福島県の現状に心を痛める。3・11には東京の自宅にいた山田も「テレビで津波の映像を見て、かたりを避難所で始めました。その一瞬でも、勇気を出していただけたら…」と言葉をつむいだ。

 山田は99作目に「中畑清物語」を選択した。被災地を慰問するたびに、「本当に温かい方」と痛感させられたからだ。DeNA監督時代の信条、「0―10で負けていても全力疾走するなど、弱い球団でも“諦めない姿勢”を子供たちに見せた」ことにも賛同する。

 かたりの1作目は2002年の「掛布VS江川」だった。その当時から「当事者やその関係者に了解を得て話をお聞きする」スタンスは変わっていない。「中畑清物語」でも巨人時代の恩師・長嶋茂雄氏や、12年12月5日に亡くなる前の仁美(ひとみ)夫人らを取材した。

 山田は「100作目は通過点。55歳なので何年やれるか分からないが、ライフワークにしたい」と前を向く。3・11の舞台では「被災地の願い、“忘れないでほしい、風化させないでほしい”も伝えたい」と語る。中畑氏も「事故を風化させないためにこのようなイベントを通じて、全国の皆さんに関心を持ち続けてもらいたいと思います」と言葉に力を込めた。
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