盲目の落語家・桂文太 2度目の独演会開催へ「噺家でよかったです」
2016年05月06日 13:13
芸能
文太は50歳になってから難病の「網膜色素変性症」で視力を失った。だが、盲導犬デイリーとともに落語に打ち込んだ。会見でも5年を超える相棒のデイリーがそばに寄り添ったまま。電車に乗る際に危険な目にあったこと、目が見えない苦労話などを時折、涙を浮かべながら明かし、「デイリーに助けてもらっていろいろなところに行ける。好きな落語もやらせていただいてる。たくさんの人にも助けられてます」と感謝の気持ちを表し「稽古量も増えました。心で落語を演じるようになった。噺家でよかったです」としみじみ話した。
昨年6月にNGKで初の独演会を開いた。立ち見も出るほどの盛況で、最初に舞台に上がった時は「お客さんの拍手が鳴り止まず、いきなり泣いてしまいました」と文太は照れ笑い。今回はその第2弾で「伊勢参宮神乃賑」「松島心中」ともう1題を演じる予定だ。「昨年は笑いの多いネタばかりでしたが、今年は品川心中の贋作で松島心中を。自分で脚色しました。ホロッとさせる大人の話です」と文太は2度目の独演会に意欲を見せている。
当日は弟弟子の桂文三(48)、ゲストに桂米團治(57)が登場する。