俳優よりも脚本 テレビドラマ 視聴者が満足する脚本家ベスト3
2016年05月31日 10:30
芸能
データニュース社(東京)が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)では、12年4月以降に放送されたテレビドラマを対象に脚本家別満足度を集計、視聴者を満足させる脚本家は一体誰なのか?そのランキングを発表した。(対象は地上波、NHK朝ドラと20時台~23時台放送、5話以上の連続ドラマで、全回を単独脚本で執筆した作品)
そのランキングによると、もっとも視聴者を満足させた“高満足度脚本家”1位に輝いたのは、「リーガルハイ」シリーズを手掛けた古沢良太氏。「リーガルハイ」2作品のほか「デート~恋とはどんなものかしら~」(いずれもフジ)の全てが高満足度基準の3・7を上回り、平均3・97(5段階評価)という高数値をマークした。
古沢氏は「相棒」(テレビ朝日)や映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズも手掛けるヒットメーカーで、コメディからミステリー、人情ドラマなど、いかなるジャンルも得意としており、スピード感がありながら深みも持たせる作風は今の視聴者の傾向とマッチする部分が多く、今もっとも旬な脚本家が1位に輝く結果となった。
2位は今期「ゆとりですがなにか」(日本テレビ)が放送中の宮藤官九郎氏で平均3・96。対象の作品は「あまちゃん」(12年NHK)と、「ごめんね青春」(14年TBS)の2作品だけだが、社会現象にもなった朝ドラ「あまちゃん」は全156話中114話が満足度4超で、第97話以降一度も満足度4を切らなかったという驚異の数値を記録した。
3位は「救命病棟24時」「海猿」「HERO」「ガリレオ」(いずれもフジ)など、大ヒットシリーズを多く手掛けている福田靖で平均3・92。シリーズものでもクオリティを保ち続けたことが高満足度につながった。
これからは、いかに満足度を得られる脚本が書けるか、テレビ局が高満足度脚本家を抑えられるかという時代に突入する可能性が高い。極端なことを言えば、ビッグネームの俳優がいなくても、本が良ければ人は集まる。パッケージだけでは勝負できない時代になった。