寺島進 役者人生の後半戦開始「真田丸」出浦昌相役に手応え
2016年07月10日 10:00
芸能
これまであまり脚光を浴びることがなかった人物だが、「僕と寺島君と2人で頑張って出浦を有名にさせよう」と脚本を務める三谷幸喜氏(55)から声をかけられたという。男の孤独感を帯びた寺島の演技によって、「かっこいい」「素敵なおじ様」などツイッター上での評判はうなぎ上り。今や「真田丸」に欠かせぬ人物となった。
「出浦は自分の役者人生に重なる部分があるというかね。自分も剣友会で斬られ役をやりながら、徐々に小さい役から大きい役頂いて、やっと名前と顔が一致しつつある発展途上なのでね。一緒に寺島進と出浦昌相の知名度を上げようという一心でやっています。出浦昌相は何せ寺島進が元祖なので、次に出浦をやった人間たちは俺の二番煎じで、俺の勝ち。それは間違いない!」
自身のキャリアにおいても、今の52歳という年齢に意味を感じている。
「52というのは自分の父親が亡くなった年なんですよ。親父がそこまでしか寿命なかったということで大きい数字。親父が52歳以降できなかったことをね、息子の自分が52歳以降頑張らないとなと思いますね。真田丸はお陰様で視聴率良くて、良い役いただいて。役者人生の新たな後半戦のスタートだと思っています」
作品が好調な上、出浦が魅力的なキャラクターということもあり「反響がすごいのでは?」と水を向けられると「いやいや、甘やかさないでください。まだまだですから」と謙虚。それでも「日曜日8時に家族で見るんですけども、カミさんと娘がかっこいいと言ってくれるのが自信になりますね」と目尻を下げる姿からは、表情一つ変えない出浦と違って寺島の人間くささがにじみ出る。
出浦が作中で放つセリフで、寺島の心に深く残っているものがある。「素破(忍び)は、戦では死なん。素破が死ぬときは、信用を失ったとき」というもの。「やっぱり、1人じゃ生きていけないんだよね。家族に信用されないと生きていけないし、仕事仲間の信用失ったら生きづらい。本当に筋道通してやっていきたいですね」と言葉に力を込めた。