幸四郎「真田丸」で38年ぶり再び呂宋助左衛門「役者冥利」三谷氏の夢実現
2016年07月17日 07:00
芸能
◆「黄金の日々」見ていた学生さんが大河脚本家に…「うれしい」
38年ぶりに同役で出演することになったのは、三谷氏の「黄金の日日」に対する深い思い入れがあったからだという。幸四郎は「三谷さんが学生のころ『黄金の日々』を見てくださっていて、お会いするたびに『僕は黄金の日々を見て劇作家になろうと思った。ぜひ、助左衛門で出てください』と。『僕の夢ですから』と言われました。『黄金の日々』を見ていた学生さんが大河ドラマを書いていらっしゃる。こんなにうれしいことはありません」と喜びながら説明する。
撮影中は「両肩に『黄金の日々』の出演者がいるみたいな感じでした。亡くなった方や、辞めちゃった方、スターになられた方とたくさんいらっしゃいましたが、その方たちを背負って出演させてもらった」と感慨深げ。「38年前の衣装はありませんでしたが、衣裳担当の熊谷さんだけは生き残っていらっしゃって、当時と同じようなものを再現してくれました」と笑いを誘い、楽しいエピソードも披露した。
◆脚本2ページの場面に「三谷さんの思い込められていた」
「真田丸」での登場は、豊臣秀次(新納慎也)の娘の運命を託された真田信繁(堺雅人)が、命を救うため助左衛門のもとを訪れる…という場面。脚本では2ページほどだが「たったひと言、ワンアクションでも大事なものは見ている人の心に残ります。三谷さんは『真田丸』でそういう書き方をしている。出るシーンは少ないのですが、三谷さんの思いが込められているように思えた。セリフを口にしても分かったし、感無量でした。役者冥利というか、うれしいです」と感謝した。38年の時を経て様々な思いが凝縮された助左衛門から目が離せない。