八名信夫 悪役ならではの“世直し”喫煙女子中学生にコワモテで「やめろ!」
2016年07月17日 10:05
芸能
![八名信夫 悪役ならではの“世直し”喫煙女子中学生にコワモテで「やめろ!」](/entertainment/news/2016/07/17/jpeg/G20160717012981030_view.jpg)
「ある時、地元の岡山の駅前でタバコを吸ってた女子中学生に“やめろ!”って怒鳴ったの。悪役の芝居が役に立って、向こうは真っ青だった。腹が立ったのが、周りに大人がいたのに注意しない。昔は知らないオヤジにげんこつされたけど、頑固オヤジが世の中にいなくなった。それで、他人の子供も愛情を持って叱って守ってやろうと思い、講演しています」
私生活では一度結婚経験がある。「近所で子供たちに野球を教えていた時に結婚しました。女房に2人の連れ子がいて、子供も大きくなったので三十何年前に別れて、それ以来独身。今は20人くらいいる劇団員が子供みたいなもの。わんぱくなヤツもいるしね」
若い頃から大の車好きで、ポルシェのクラシックカーなどに乗ってきた。現在の愛車はベンツで「今も運転しますよ」。街歩きも好きで、気になる店をのぞいて一風変わった物を買うといい「壺(つぼ)や置物、刀とか使わないものばっかり」と笑った。
80歳になり、新たな挑戦もしている。映画「おやじの釜めしと編みかけのセーター」で、脚本、主演だけでなく初めて監督も務めた。家族の絆や人情を描く作品で「俳優を60年近くやってきて何か残したいと思った。世の中に思いやりが消えつつあるので、思いやりのある映画を自分の力で作り、全国の人に無料で見てもらう」と力を込める。撮影中に腰を痛めブロック注射を打ちながら乗り切り「闘いながらの撮影でした」と明かす。秋から無料上映を行う予定。「全国を回って反響を見たい」と語る顔は、気迫に満ちていた。
◆八名 信夫(やな・のぶお)1935年(昭10)8月19日、岡山市生まれの80歳。明大を中退し、東映フライヤーズに入団。プロ野球3年間の通算成績は15試合に登板し、0勝1敗。防御率3.86。主な出演作は、映画は「昭和残侠伝」「網走番外地」「不良番長」「仁義なき戦い」シリーズ、ドラマはNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」、連続テレビ小説「純情きらり」など。14年にソフトバンク対日本ハム戦で始球式に登板した。