歴史的金星が後押し “もってる”ラグビーアニメ「ALL OUT!!」

2016年09月05日 09:20

芸能

歴史的金星が後押し “もってる”ラグビーアニメ「ALL OUT!!」
10月放送開始のテレビアニメ「ALL OUT!!」のキービジュアル
 歴史的大金星を挙げた昨年9月のW杯南アフリカ戦から約11カ月が経った8月9日、日本ラグビーがまたしても大金星を挙げた。リオ五輪男子7人制ラグビーで、優勝候補で昨年のW杯でも優勝したニュージーランド代表に日本代表は14―12で勝利。その後、フランス代表にも勝利し、戦前の予想を覆すベスト4という結果を出した。
 日本代表の躍進に興奮しているのはラグビー関係者だけではなく、アニメ界からも歓喜の声が上がっている。10月6日からTOKYO MXなどで放送を開始する「ALL OUT!!」だ。講談社の月刊誌「モーニング・ツー」で雨瀬シオリが連載しているラグビー漫画が原作。ラグビーを題材にした初のテレビアニメとなる。

 ラグビーのアニメというだけでも注目度が高かった同作だが、不思議なことに節目節目でラグビーが注目を浴びるという何とも“もっている”作品なのだ。

 まずは昨年9月、W杯の開幕直前にアニメ化を発表したところ、日本代表が歴史的金星を挙げ、ラグビーフィーバーが起こった。これについて同作のプロデューサーを務める「アスミック・エース」の青井宏之氏(32)は「1年前に企画発表をするのは珍しいことだが、4年に1度のW杯という事で直前に発表したところ、最高の結果になった」とニッコリ笑った。

 そして、アニメ放送が近づいた今年8月には五輪で7人制ラグビーが躍進。青井氏は「いい風が吹いているのは感じています。リアルのラグビーが盛り上がってアニメが注目を浴びて、今度はアニメでブームを起こして、19年の日本開催(のW杯)に繋げたい」と話した。

 流れの良さだけでなく、作品の出来にも自信を見せる。そもそもラグビーを題材にした作品がこれまでなかったのは「フィールド上に30人いる競技なので、個々のドラマを描きにくいから」だという。青井氏いわく「スポ根はスポーツそのものの魅力も大事だけれど、キャラクターのドラマが最も重要」という。「“ALL OUT!!”はキャラクター一人一人にちゃんとドラマがあって、ラグビーが分からなくても楽しめる。なので原作を読んだときに“これはアニメにしたい”と思いました」と語った。

 1メートル59の身長がコンプレックスで、未経験者の祇園健次がラグビー部に入部し、体格も個性もバラバラなメンバーが、グラウンドでぶつかり合いながら成長して行く物語。青井氏は「ラグビーといえば“ALL OUT”と言われるような作品にしたい。19年のW杯でも使ってもらいたいですし、ラグビー界に良い影響を与えたい」と話す。放送終了後、どのような反響があるのか今から楽しみだ。(記者コラム)
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