“毒舌先生”知られざる過去 W介護、離婚、シングルマザーの苦悩
2016年10月24日 20:47
芸能
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地元・愛媛県で中学の国語教諭をしていた夏井さん。25歳で同僚教師と結婚し、2人の子供にも恵まれた。以前から興味があった俳句は、独学で始めたという。30歳で義父が他界。体調を崩した義母の介護のために、教職を辞して遠地へ引っ越すことに。教師の職も学校という職場も大好きだったが「置かれた状況を楽しむ、という思い」で「これから、俳人になります」と宣言した。
義母の介護、子育て、家事をこなしながら、本格的に俳句を勉強し、句作に励む日々。幾つもの賞も得て、俳人として高い評価を得るようになる。しかし、自身の母親も脳腫瘍にかかり、2人の母の介護が始まると、夫婦ともに疲弊が募り、話し合いの末離婚。43歳だった。「自分なりに一生懸命やったつもりだったんだけど…上手くいかない。そういう生活を続けていくと家族って、軋(きし)んでくんですよね」。
離婚後は、シングルマザーとしての厳しい生活が待っていた。俳句の世界で生計を立てるのは困難で、当時は「どんなにスケジュール帳をめくってもずっと白紙、子どもたちと母さん、これからどうしよう…」という悪夢にうなされ、泣きながら目を覚ますこともあったという。非常勤講師の口などの紹介をしてくれる人もいたが、自分の「俳人宣言」を頑なに貫き、句会を主催して得られる会費や指導料、講演会での謝礼などで家庭を支えた。