三浦九段、不正の証拠なし 将棋ソフト疑惑で第三者委 出場停止「やむを得ず」
2016年12月26日 21:56
芸能
報告書によると、三浦九段から提出を受けたスマートフォンなどを解析したが、ソフトを利用する不正をうかがわせる痕跡は確認されなかった。指摘されたソフトの指し手との一致率にはばらつきがあり「不正の根拠にすることはできない」と結論付けた。
処分の妥当性に関しては、三浦九段が出場予定だった竜王戦の開幕を数日後に控えても「疑惑が解消されない非常事態」だったとした。
記者会見した但木委員長は「連盟は三浦九段を正当に遇し、一刻も早く将棋界を正常化されるよう要望する」と話した。
疑惑を否定していた三浦九段は、「第三者調査委員会の会見の内容を踏まえて、あした(27日)記者会見を行うので、そこでお話ししたい」とコメントした。
連盟の谷川浩司会長は「第三者調査委員会には綿密な調査をしていただいた。あした理事会を開き、連盟の方針を決定します」とコメント。27日に記者会見することを明らかにした。
三浦九段を巡っては他の棋士から、対局中に不自然な離席が目立ち、スマートフォンなどでソフトを不正使用しているのではないか、と夏ごろから疑問の声が出ていた。
連盟によると、10月11日に事情を聴いたところ、三浦九段は離席について「別室で体を休めていた」と不正を否定し「疑いを持たれたまま対局できない。休場したい」と申し出た。だが、期限までに休場届が出されず、連盟は12日、今年末までの出場停止処分とした。
三浦九段は、棋聖のタイトルを1期獲得したトップ棋士の一人。10月15日に始まった竜王戦7番勝負で渡辺明竜王への挑戦者に決まっていたが、対局者が直前に変更される異例の事態となった。