中居の涙がラストメッセージ…思い語らぬままSMAPの活動終了
2016年12月27日 05:30
芸能
![中居の涙がラストメッセージ…思い語らぬままSMAPの活動終了](/entertainment/news/2016/12/27/jpeg/20161226s00041000328000p_view.jpg)
その後の姿を追ったカメラは、中居がメンバーに背を向けて両手で何度も涙を拭う姿を映し出した。稲垣吾郎(43)も目を赤らめた。香取慎吾(39)はじっと目を閉じ、草なぎは自身を落ち着かせるように下を向いた。木村拓哉(44)は「ありがとうございました」と小さく口元を動かした。
歌唱前には「スマスマ20年、そしてグループ活動28年、みなさまの気持ちに深く感謝いたします。ありがとうございました。SMAP」のテロップが表示された。この日はオフのメンバーも、仕事があったメンバーもいたが、それぞれが番組終了についてコメントを出すことはなかった。
大みそかのNHK紅白歌合戦は出演を辞退しており、今後、5人がそろうことはない。この歌唱シーンが、メンバー全員による最後の姿。SMAPの活動も、実質的にはこれが最後となった。
96年4月にスタートした「スマスマ」。国民的スターへの道はこの番組とともに築き上げた。今月19日に事務所側がNHK側に渡した文書には、5人の連名で「SMAP×SMAPを自分たちのラストステージにさせていただきたい」とつづられていた。
この番組が解散劇へと向かわせる一つの要因にもなった。1月に解散騒動が起きた後も、8月の解散発表後も、5人がそろう唯一の場だった。険悪な雰囲気が浮き彫りになり、ファンもメンバー自身も耐えられなくなった。
番組関係者によると、生出演しないことが決まったのは先月下旬。メンバー全員と関係者が極秘で協議。木村拓哉が「けじめとして生出演するべきだ」と渋るメンバーを説得したが、「やる自信がない」「やりたくない」と受け入れられなかったという。そんな5人が最後の最後で一致したのはフィナーレは「世界に一つだけの花」にするとの思いだった。
累積売り上げ300万枚を誇る今世紀最大のヒット曲。02年発表のアルバムの一曲だったが、デモテープを聴いた時、5人は「これはアルバムに収まるだけの歌じゃない」と声をそろえた。03年にシングル化すると、誰もが口ずさめる国民的ソングになった。メンバーは「一番大切な歌」と話していた。
ナンバーワンではなくオンリーワン−−。自分たちの生き方にも重なる特別な歌を5人は最後にどんな思いで歌ったのか。
多くの奇跡を成し遂げた国民的グループは思いを語ることなく、あまりに静かに活動を終えた。