「バイキング」生激論スタイルにシフトし好評 意外なゲストに視聴者も驚き
2017年01月22日 16:30
芸能
好転した要因に、番組独自の“色”がはっきりしてきたことが挙げられる。前番組「笑っていいとも!」を踏襲した生バラエティースタイル(番組開始当初)や、お昼の番組の定番ともいえるグルメや旅、健康といった情報番組路線(坂上忍が全曜日MCとなった15年以降)など、番組内容を変化させ試行錯誤を重ねてきたが、昨年4月からは坂上忍の歯に衣着せぬキャラクターを生かし“生ホンネトークバラエティー”というテーマを売りにした。すべての曜日で芸能情報や時事問題をネタに激論を繰り広げる討論バラエティへとリニューアルした。このスタイルが好評を得た。「バイキング」=激論という柱ができ上がった。ゲス不倫にSMAP解散騒動など芸能情報が豊富だったことに加え、リオ五輪に米大統領選、小池百合子東京都知事の誕生と築地市場移転問題など討論のテーマとなる時事ネタにも事欠かなかったことも追い風となった。
データニュース社(東京)が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象2400人)によると、16年4月11日以降の“生激論スタイル”になってからの視聴者数は、それ以前(15年3月30日〜16年4月8日)と比較して約30%アップ。視聴者自体も「何となく見ていた程度」(45歳・男性)「時計代わりにつけていた」(45歳・女性)から、リニューアル後は「坂上忍が好き放題いってくれてスッキリする」(50歳・女性)「普段は蚊帳の外の話しだが、当事者の話が聞けて面白い」(51歳・女性)など、激論バトルは一定の評価を得ている。
「すごい人たちが出ている。バラエティーの域を越えている」(32歳・女性)など、意外なゲストも評判がいい。東京都知事選が行われた7月には候補者3人を招いた討論や、小泉純一郎元首相の秘書だった飯島勲氏、あるいは石破茂氏、鈴木宗男氏などの大物政治家ら、バラエティーにはなかなか登場しない人物を招いての議論は印象に残った。
「昼の顔」としてより定着させるには、話題性のあるニュースだけでなく、どんなニュースに対しても“バイキング流”に白熱した議論が展開されるのかがカギ。今後、新たな仕掛けがあるのか、それともよりスタイルをがっちり固めるのか。ネタにもよるだろうが、はじけた「バイキング」を見てみたい。